【キャリアアップ講習】第一級陸上特殊無線技士試験対策

第一級陸上特殊無線技士、通称一陸特の受験対策講座の開講が正式に決定しました。

  1. 日時…2019年2月2日・3日(延2日間)
  2. 時間…各日とも9:20~16:30
  3. 場所…東京都立多摩職業能力開発センター府中校

2019年2月期の国家試験は2月10日に実施されますので、その直前ということでこの日程にしました。受講申し込みは、多分12月1日~10日だと思います。授業料は幾らになるか分かりませんが、多分1600円位じゃないかな?民間の講座に比べればメチャクチャ安いはず。期日が来れば、

https://www.hataraku.metro.tokyo.jp/vsdc/fuchu/worker.html

で案内が出るのではないでしょうか。

募集人数は何人になるか分かりませんが、いつもの教室を使うとなると40人かな?興味ある方いらっしゃいましたらよろしくどうぞ。


(9月12日追記)

募集案内予告が出たみたいです。募集人員20名、授業料1100円(!)だそうです。

電験3種過去問解説 平成30年機械問3

誘導電動機の三相分の二次入力P2は、二次電流をI、滑りをs、二次抵抗をrとして

  • P2=3I2r/s

の関係があり、トルクTと二次入力P2、同期角速度ωsの間には

  • T=P2s

の関係がありますから、電源周波数が定格値で一定ということから同期角速度ωsが一定であり、トルクが一定ということは、二次入力P2も変わらないことになります。P2=3I2r/sの式から、二次入力と二次抵抗が一定であれば、二次電流Iの2乗と滑りsは反比例するので、滑りが3%から6%になったとき、二次電流は√2倍に増えることが分かります。答えは(4)です。


9月頭、急に涼しくなった時に見事に風邪を引いてしまいました。喉がやられてしまったのですが、9月に入って声を出す仕事を休む訳にもいかず、無理矢理喋ったので喉が死亡中。声が全然出ません…。季節の変わり目、御自愛ください。

電験3種過去問解説 平成30年機械問2

(1)…正しい

(2)…誤り

発電電圧は、ファラデーの電磁誘導の法則より、界磁磁束×コイルの巻数×回転数で求まります。直巻発電機は、界磁磁束が出力電流に比例するため、出力電流を大きく変化させるとそれに伴って界磁磁束が大きく変化し、その結果出力電圧も大きく変化する性質を持っています。したがって、負荷電流の変化に対して出力電圧の変動がとても大きいのですが、磁極が磁気飽和した状態にしてしまえば(=その位大きな電流を取り出してしまえば)、出力電流に対して界磁磁束がほとんど変化しませんから、相対的に出力電圧は安定することになります。したがって記述は誤りです。

(3)…正しい

(4)…正しい

(5)…正しい

電験3種過去問解説 平成30年機械問1

静止状態では、電機子巻線には回転による逆起電圧は発生していません。したがって、純粋に電源電圧÷(巻線抵抗+始動抵抗)の電流が流れます。このとき、200Vの電源電圧に対して100A流れたということは、巻線抵抗+始動抵抗=2Ωですから、外部に接続した始動抵抗は1.5Ωです。

この状態で回転が上がり、電機子巻線に逆起電圧が発生して電機子電流が50Aになったとき、(巻線抵抗+始動抵抗)での電圧降下は50A×2Ω=100Vですから、電機子の逆起電圧は200V-100V=100Vであることが分かります。

この運転状態から、始動抵抗を変化させて、「電源電圧200V、逆起電圧100V、電機子電流100A」としたいので、巻線抵抗+始動抵抗は「100Aの電流が流れたときに、200V-100V=100Vの電圧が発生」すればよいことになります。この抵抗値は1Ωですから、電機子巻線抵抗0.5Ωを引いて始動抵抗は0.5Ωと求まります。答えは(4)です。

電験3種過去問解説 平成30年理論問18

(a)

  • 150Vの端子で測定した場合、計器に流れる電流は101/15000[A]
  • 100Vの端子で測定した場合、計器に流れる電流は99/10000[A]

であることはすぐに求まります。ここで重要なのは、電源が電流源ですから計器をつなぎ変えたことによって計器側に分流して流れる電流が変化し、その変化分がRに流れることで測定値2[V]の差が生まれているという点です。

ものすごく単純化して分かりやすい話をすると、電流源に接続されている未知の抵抗に対して、

  • 内部に1A流れる計器を並列にして測定したら計器の読みが20V
  • 内部に2A流れる計器を並列にして測定したら計器の読みが10V

だったとします。このとき、前者と後者では未知抵抗に流れる電流に1Aの差が生まれ、この差によって20Vと10Vの測定値の差が生まれた…したがって抵抗は10Ω、ということは直感的に分かるかと思います。これと同じ原理です。

したがって、本問では(99/10000-101/15000)[A]の電流差に対して2Vの電圧差が生じていることより、

R=2÷(99/10000-101/15000)≒631.6

となり、答えは(5)と求まります。

(b)

Rが求まったので、あとは余裕です。

  • 631.6Ωと15000Ωの並列抵抗に電流を流したら101V発生した

ということより、オームの法則から約0.17Aと求まります。答えは(2)です。

 

ふー、ようやく理論終わった~。

電験3種過去問解説 平成30年理論問17

(a)

コンデンサの静電容量は、極板間距離に反比例して誘電体の誘電率に比例します。したがって、極板間距離4dで比誘電率4のコンデンサと、極板間距離dで比誘電率1(空気)のコンデンサは同一静電容量となるので、全体で見ると同一静電容量のコンデンサが2個直列になったものと見なせます。このことより、誘電体コンデンサと空気コンデンサの境目である、距離4dの部分の電位はV0/2となるので、これを満たすグラフは(3)です。

(b)

空気ギャップ長が1mmですから、この部分の電界が2.5kV/mmということは、空気コンデンサの電圧が2.5kVであることを意味します。したがって、誘電体コンデンサには10kV-2.5kV=7.5kVの電圧が掛かっていることになります。コンデンサの直列の場合、電圧配分は静電容量の逆比になるので、このときの誘電体コンデンサの静電容量は空気コンデンサの1/3ということになります。

誘電体コンデンサの極板間距離は4dなので、これを等価的に3dと見せる比誘電率の誘電体を挿入すれば良いことになるので、比誘電率は4/3≒1.33となり、答えは(3)です。

電験3種過去問解説 平成30年理論問16

(a)

トランジスタは、もっとも単純に考えれば、B→Eに流れる電流のhFE倍の電流がC→Eに流れる素子です。また、B→E間はPN接合と同様、約0.7Vの電圧降下を持ちます。

これを念頭に置いて問題の条件を見ると、「ベース電流はR2を流れる直流電流より十分小さく無視できる」ため、トランジスタのベース電圧は、単純にR1とR2の分圧で決定されることが分かります。したがって、ベース電圧は

  • 10×82/(18+82)=8.2[V]

と決定されます。また、B→Eの電圧降下を考えると、REの両端の電圧は7.5Vです。

したがって、

  • 7.5V÷1mA=7.5kΩ

となり、答えは(3)と求まります。

(b)

理論計算でも求められますが、エミッタホロワ回路のトランジスタの入力インピーダンスは非常に高いということを知っていれば、入力から見たインピーダンスは、事実上ほぼR1とR2の並列抵抗となり、(82×18)/(82+18)=14.76≒15[kΩ]となり、答えは(2)と求まります。

【理論計算をする場合】

トランジスタの入力インピーダンスを求める方法は次の通りです。(図にしました)

まずhieである2.5kΩの両端をvとすると、ib=v/2500となります。また、REには題意より101ibが流れるので、REの両端に発生する電圧v’は101ib×7500=757500ibとなります。

トランジスタの入力インピーダンスは、(v+v’)をibで割ればいいので、これを求めると760000となり、約760kΩと求まります。この760kΩと18kΩと82kΩの並列が入力インピーダンスですから、14.48≒15kΩとなり答えが求まります。

電験3種過去問解説 平成30年理論問15

(a)

スイッチS1だけを閉じた場合、EbとEcと10Ωが環状に接続された回路となります。題意より、EbとEcは120°の位相差があり、さらに電圧の基準点(EbやEcのベクトルの開始点。回路図でいうと下側の端子)同士が接続されていることから、EbとEcの関係は三相交流のY結線のうち2相を取り出したものと同じ関係であることが分かります。

従って、R1に掛かる電圧はY結線の線間電圧と同じですから、100√3Vになるので、R1に流れる電流は10√3≒17.3Aであり、答えは(4)です。

(b)

スイッチS2だけを閉じた場合、電圧の向きを考えるとEa+Eb-Ecの電圧がR2に掛かることになります。ここでEa・Eb・Ecは互いに120°ずつ位相差がある電圧なので、ベクトル図は次のようになります。

 

 

つまり、Ea+Ebは、Ea・Ebの間の角度が120°なので正三角形の二辺となり、Ea+EbはEaの始点からEbの終点に至るベクトルになります。正三角形なので、この電圧は100Vです。また、-Ecは、Ecの始点と終点を逆にしたベクトルを足せば良いのでEcの逆ベクトルを求めると、これはEa+Ebと同じベクトルになります。したがって、Ea+Eb-Ecの大きさは200Vとなるので、R2には200Vの電圧が掛かることになります。したがって、電力は2000Wと求まります。答えは(4)です。

電験3種過去問解説 平成30年理論問14

(1)…正しい。Q[C]=C[F]・V[V]より、[F]=[C]/[V]

(2)…正しい。[W]×[s]=[J]より、[W]=[J]/[s]

(3)…正しい。[S]=[1/Ω]=[A]/[V]

(4)…正しい。参考:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%86%E3%82%B9%E3%83%A9_(%E5%8D%98%E4%BD%8D)

(5)…誤り。参考:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A6%E3%82%A7%E3%83%BC%E3%83%90

電験3種過去問解説 平成30年理論問13

ダイオードクリッパ回路やスライサ回路は、必勝法があります。それは、ダイオードが順方向になる条件と逆方向になる条件に分け、順方向の場合はダイオードを単なる導線として短絡した回路に置き換え、逆方向の場合はダイオードを完全に切り離した回路に置き換えることで回路全体の挙動を求めることができます。

  • ダイオードが順方向となる場合

図に描きました。

例えば回路(a)で考えると、

viのマイナス端子を0[V]とする→電池の+端子をE[V]とする→抵抗Rの上側をE[V]とする→ダイオードの左側を「E[V]より大」とする

ことにより、「入力電圧viがE[V]より大のときダイオードが導通する」ことが求まります。

同じ手法で、

  • (b)は入力電圧viが-Eより小でダイオードが導通
  • (c)は入力電圧viがEより小でダイオードが導通
  • (d)は入力電圧viがEより小でダイオードが導通
  • (e)は入力電圧viがEより大でダイオードが導通

することになります。

次に、ダイオードが導通(=導線と同じ)したときと非導通(=ダイオードを回路から切り離し)の時の回路を描くと、

  • (a)はダイオードが導通で入力電圧がそのまま出力
  • (b)はダイオードが導通で入力電圧がそのまま出力
  • (c)はダイオードが導通で入力電圧がそのまま出力
  • (d)はダイオードが導通で出力はEに固定
  • (e)はダイオードが導通で出力はEに固定

となります。これらを組み合わせると、

  • (a)は入力電圧viがEより大で入力電圧がそのまま出力
  • (b)は入力電圧viが-Eより小で入力電圧がそのまま出力
  • (c)は入力電圧viがEより小で入力電圧がそのまま出力
  • (d)は入力電圧viがEより大で入力電圧がそのまま出力
  • (e)は入力電圧viがEより小で入力電圧がそのまま出力

となり、出題の図より回路全体の挙動として「入力電圧viがE[V]より大で入力電圧がそのまま出力」されれば良いので、これに当てはまる回路は(a)と(d)になります。答えは(3)です。