SAT電験3種講座 理論 質問回答(電験3種 平成26年 理論 問13 過去問解説 オペアンプを用いた回路の動作)

電験三種テキスト理論編032Aのページ137でオペアンプについての解説があるのですが、最後の3行の「結局20kΩの両端の電圧は~出力電圧は6Vであることが求まります。」までがどうしても分かりません。途中まではわかるのですが、最後駆け足で解説してる感じです。-入力端子が5Vになったときどの方から、電流が流れ、また、20kΩと10KΩの抵抗への電圧降下、もしくわ電流の向き等あと2行ほど解説があると助かります。

まず、オペアンプの働きについておさらいします。これは、

  • -入力端子の電圧<+入力端子の電圧…出力電圧が上昇
  • -入力端子の電圧>+入力端子の電圧…出力電圧が下降
  • -入力端子の電圧=+入力端子の電圧=出力電圧の変動が停止

の3つです。逆に言うと、安定状態(正常稼働状態)においては、必ず-入力端子の電圧=+入力端子の電圧である、と言いますか、そのように回路を構成して使うのがオペアンプ回路です。

出題の回路を見ると、+入力端子が5Vに固定されています。上記の理由により、正常動作状態において必ず-入力端子も5Vの状態になっている、ということを意味します。出題の条件より、Vinが3Vですから、入力端子の20kΩの抵抗は右側が5V、左側が3Vとなり、差し引き2Vの電圧が掛かります。したがってオームの法則から、0.1mAの電流が右から左に向かって流れます

オペアンプの入力端子の入力抵抗(入力インピーダンス)は理想的には無限大ですから、この0.1mAの電流は、全量がオペアンプの出力端子から10kΩを通して流れてきたものとなります。したがって、10kΩにも右から左に向かって0.1mAの電流が流れ、オームの法則から右側を+として1Vの電圧が発生することになります。

したがって、入力端子が3V、オペアンプの-入力端子が5V、出力端子が6Vとなり、これが答えとなります。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です