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電験3種過去問解説 平成24年機械問14

NOT・AND・ORの動作を理解していれば、Xの出力は直ぐに求めることができるかと思います。問題はYの出力です。

Yの出力は、

  • BとCのNAND
  • AとCのNAND
  • AとBのNAND

の3出力のNANDです。真理値表を作れば確かにすぐ求まる問題なのですが、ここではド・モルガンの法則を用いてみます。

ド・モルガンの法則をブール代数の式で表すと何やら難しい式になってしまうのですが、この法則を視覚的?に言えば、

  • ANDは、入力・出力全てを反転させたORに置き換えられる
  • ORは、入力・出力全てを反転させたANDに置き換えられる

という事になります。つまり、Yにつながる3入力NANDは、入力の3本に否定を入れて、出力の否定を取り去ったORに置き換えられることが分かります。

このようにして回路を置き換えると、Y出力はAとBのANDと、BとCのANDと、そしてAとCのANDの3出力を単純にORしただけだと分かります。これより、Y=1が求まり、答えは(1)となります。

電験3種過去問解説 平成25年機械問13

フィードバック制御のブロック線図についての問題は、どこかを「1」と置き、そこから各部の値を求めていくことで入力と出力の関係を求めれば解くことができます。

ただし、この問題のように入力が複数(フィードバック系から見ると、V1とDの2つが入力、V2が出力)ある場合、それらが互いに独立しているのであれば、

  • D=0としてV1に対する出力V2
  • V1=0としてDに対する出力V2

の重ね合わせが答えとなります。

そんな事をしなくても、V1とDを一つの式に入れてしまっても求まるような気がしてしまいますが、そうやって立てた式は、V1がある値のときにDの値が決定されてしまう、またはDがある値のときにV1の値が決定されてしまうというように互いに相関が発生してしまうので、誤った答えとなります。

 

では、まずD=0としてV1に対するV2の値を求めます。

フィードバック系のどこを「1」と置いてもいいのですが、ここではG1の出力を1とします。するとV2=1で、G1の入力は1/G1です。G2の出力はG2ですから、V1は、「G2を引いたら1/G1になる値」なので、G1の値はG2+1/G1です。この式をV2=の形にすると、V2=G1V1/(1+G1G2)となります。

同様にして、V1=0としてDとV2の関係を求めます。V2=1とすると、G2の出力はG2、そしてG1の入力は-G2です。したがってG1の出力は-G1G2ですから、Dの値は「-G1G2+D=1」となれば辻褄が合うので、D=1-G1G2です。

以上よりDとV2の関係を求めると、V2=D/(1+G1G2)となるので、2つの式を重ね合わせた(5)が答えとなります。

電験3種過去問解説 平成27年機械問10

チョッパ回路には降圧チョッパや昇圧チョッパ、それぞれ複数の回路構成がありますが、各々の回路に対して出力電圧の公式を暗記するのではなく、回路を正しく理解すればすぐに答えが求まります。

まず、この回路で通流率(スイッチがONになっている時間の割合)d=0の場合、当然のことながら負荷抵抗に掛かる電圧はゼロで電流もゼロです。次にd=1の場合を考えると、これは電源電圧がそのまま負荷抵抗に掛かりますから、負荷抵抗に掛かる電圧は400V、つまり抵抗に流れる電流は40Aです。

以上のことから、通流率と抵抗に流れる平均電流は比例することが想定できますから、

d=0でi=0A

d=1でi=40A

d=0.6でi=24A

となり、答えは(4)です。

電験3種過去問解説 平成28年機械問11

電気エネルギは1W×1s=1J、位置エネルギはmghで与えられることを利用します。

題意から、釣合い錘は600kgです。したがって、定格積載質量を載せた状態では、1200kgのかご(エレベータ本体)と600kgの釣合い錘を上下させていることになります。エレベータ上昇時は釣合い錘が下降するので、差し引きすると600kgの質量の物体をモーターで上下させていることと等価です。

さて、このエレベータを90m/minで上昇させているとき、1秒間では1.5mの上昇率であることが分かります。したがって、このエレベータの動力は、

  • 1秒間に600kgの物体を1.5m上昇させるエネルギ

を出せば良いことになります。この時1秒間に増加する位置エネルギは、

  • 600×9.8×1.5=8820[J]

です。題意より機械効率が75%なので、

  • 8820÷0.75=11760[J]

となり、1秒間に11760J、つまり11760Wの電動機を用いれば良いことになるので、答えは(3)となります。

 

電験3種過去問解説 平成28年機械問10

太陽光発電システムは、太陽電池によって得られる直流電力を元にして、直流電力を交流電力に変換するインバータ、各種保護装置などを介して商用電力系統に対して電力を供給します。この時用いられる、インバータと各種保護装置を一体化した装置をパワーコンディショナと呼んでいます。

太陽電池そのものの構造は、PN接合ダイオードと変わりません。このPN接合面に外部から光を照射すると、光のエネルギーを受け取った電子が移動し、電位差が生まれます。この電位差を取り出すのが太陽電池の仕組みです。これを光起電力効果とも呼びます。

太陽電池の負荷特性は、特徴的な性質を持っています。太陽電池から取り出す電流を増加させていくと、ある点まではほとんど電圧が低下しませんが、ある点を超えると一気に電圧が低下してしまうという性質(グラフ図3b)を持ちます。太陽電池から取り出す電力についてのグラフを描くと、グラフは図4aのようになります。

この「ある点」の電流は、そのとき太陽電池に照射している光量によって刻々と変化します。したがって、常に最大電力を取り出すためには、その瞬間瞬間の太陽電池の状態に合わせて取り出す電流を最大公立店にトラッキングする制御が必要となります。このような制御は、昔は難しいものでしたが、現在は高性能な半導体素子(1チップマイクロコンピュータなど)の出現によって安価に実現することができるようになりました。この制御は、MPPT(Maximun Power Point Tracking)と呼んでいます。

 

電験3種問題解説・平成26年・機械・問8

電力でも類似式が出てくる、

  • V=I(rcosθ+xsinθ)

を用いる問題です。Iは負荷電流、rは直列インピーダンスの抵抗分、xは直列インピーダンスのリアクタンス分、cosθは力率、sinθは無効率です。これに題意の値を入力すると、

  • Ir=1000×0.001=1.0V
  • Ix=1000×0.003=3.0V

ですから、定格二次電圧100Vに対してそれぞれ1%と3%です。

電圧変動率は、

  • I(rcosθ+xsinθ)÷100=(0.8+1.8)÷100=2.6%

となり、答えは(5)です。

 

電験3種問題解説・平成25年・機械・問4

誘導電動機の二次入力(=回転コイルに入力される電力)のうち、滑りの割合は二次回路の抵抗負荷として消費され、残り(1-滑り)は機械出力になります。

したがって、滑り0,01の定格運転時は、二次入力の99%が機械出力となっていることを意味します。ここで二次回路の抵抗を大きくして損失が30倍に増えたということは、滑りの値も30倍の0.3に増えたことを意味します。したがって、1-0.3=0.7で虹字入力の70%が機械出力ということになります。

したがって、0.7÷0.99≒0.7、つまり約70%の(4)が答えです。

電験3種問題解説・平成27年・機械・問4

百分率同期インピーダンスは、

「定格運転時に接続されている負荷のインピーダンスに対して、発電機内部の直列インピーダンスの値が、負荷インピーダンスに対して何%であるか」

を意味しています。例えば、仮に全てのリアクタンス分をゼロとして、定格電圧100V、定格出力1kWの発電機があったとすると、その負荷抵抗は10Ωです。もしこの発電機の内部直列抵抗が5Ωであれば百分率同期インピーダンスの抵抗分は50%となり、発電機は150Vの電圧を発生させていることになります。

さて、この問題ですが、力率1.0で運転中ということは負荷は純抵抗です。また、電機子巻線抵抗が無視できて、百分率同期インピーダンスが85%ということは、発電機内部の直列リアクタンスが負荷抵抗の85%の値であることを意味しています。

ここで仮に、出力の定格電圧が100V、定格出力が1kWとします。すると負荷抵抗は10Ωの純抵抗です。負荷電流は10Aです。また、発電機内部の直列リアクタンスは8.5Ωの順リアクタンスであることが求まります。したがって、発電機から見ると

8.5Ωのリアクタンスと10Ωの直列抵抗の負荷に10Aを供給している

という状態になります。このときの発電電圧は、85Vと100Vの二乗平均ですから、約131と求まります。したがって、無負荷にした時の端子電圧は131Vとなり、答えは(4)と求まります。

2018年7月21日・7月28日・8月11日 某A社講座

2018電験三種直前対策【機械】問題

2018電験三種直前対策【電力】問題

2018電験三種直前対策【理論】問題


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ふ~~やっと終わった~⊂⌒~⊃。Д。)⊃ ドテッ

電験3種過去問解説 平成25年機械問6

解答1

短絡比の定義より、短絡電流は

  • 1050×1.25=1312.5A

一相を取り出して考えると、相電圧は

  • 6600÷√3=3811V

なので、

  • 3811÷1312.5=2.90Ω

解答2

定格負荷時の負荷抵抗の値は、

  • 3811÷1050=3.63Ω

百分率同期インピーダンスは短絡比の逆数だから、

  • %Z=1÷1.25=0.8

したがって、

  • 3.63×0.8=2.90Ω