SAT電験3種講座 理論 質問回答(電験3種 平成26年 理論 問15(b) 過去問解説 力率計算の誤り訂正)

この様に解説がありましたが、並列の場合の力率はインピーダンスから求めるのではなく、電流の比か、抵抗の逆数から求めるのでないのですか?解説の通り計算すると、解答と合わないので、確認お願いします。

さて、御指摘の件ですが、おっしゃる通り、並列ですから力率は直列の場合とは反対になります。すなわち、

  • 力率=(抵抗に流れる電流)÷(全負荷合成電流)

または、抵抗・リアクタンス・インピーダンスを用いるのであれば、

  • 力率=(リアクタンス)÷(インピーダンス)

になります。

  • (リアクタンス)÷(インピーダンス)=sinθ

と書いてしまいましたが、御指摘の通り、並列の場合はこれはcosθとなります。動画中、ついいつもの直列回路のことが頭にありsinθとして話をしてしまった訳です。大変申し訳ありませんでした。また、御指摘いただきまして誠に感謝申し上げます。ありがとうございました。

SAT電験3種講座 理論 質問回答(コンデンサに蓄えられた電荷量の計算)

理論P101の例題の中の 8×10-3乗Cという式が何を指しているのかわかりません。

この式ですが、コンデンサに蓄えられた電荷量を求めている式です。

電荷量は、コンデンサにたまっている電荷(=電子)そのものの量で、流れ込んだ電流×電流が流れた時間で求まります。

計算式で表すと、Q=∫idtとなります。しかし、この定義式は難しいので、電建3種の試験で覚える必要はありません。

現実的には、Q=CVという式を覚えておけば大丈夫です。Cはコンデンサの静電容量、Vはコンデンサに電荷を蓄えたとき、コンデンサに発生する電圧の値です。

以上のことより、例題の式は、電圧が1000V、静電容量が8μFということから、

  • Q=CV=8×10^-6×1000=8×10^-3

となり、8×10^-3クーロン[C]が求まります。

SAT電験3種講座 電力 質問回答(電験3種 平成26年 電力 問7 過去問解説 電圧降下の計算)

電力の過去問(H26、問7)での解説についてです。解法は以下の通りになりますが、

電圧変動率ε=pCOSΘ+qSINΘ=(0.9×0.85+0.5×√1-0.85²)=1.03

(p/0.85)/6600=6600×0.05よって、P=1800KW

この解法の下記点についてです。

(p/0.85)/6600←この部分

P/0.85は、皮相電力ですが、それを6600で割ると何が求まるのでしょうか?説明だと負荷の電力とありましたが、答えのP=1800KWから計算すると(1800/0.85)/6600=0.32となります。それからすると、負荷の電力ではなく、負荷端子電圧に対しての割合?になるのでしょうか?

 

電圧降下は、抵抗とリアクタンス、そして線電流によって発生しますが、これらはもちろんベクトルであり角度差を持っているので、別個に計算してベクトル和を求める必要があります。しかし、厳密な計算でなければ簡易式Pcosθ+Qsinθrcosθ+xsinθで近似できます。

ここで線電流を求めるために、皮相電力を電圧で割って線電流を求めています。この線電流に対してPcosθ+Qsinθrcosθ+xsinθを掛けることでベクトル和としての電圧降下を求める、という順序になっているわけです。

以上をまとめると、

  1. P/0.85で皮相電力を求める。
  2. 皮相電力を電圧で割って線電流を求める。
  3. 線電流と線のインピーダンスの積が電圧降下なので、線電流×(pcosθ+qsinθ)を求める。
  4. その電圧降下を6600×5%=330Vと置いて逆算することでPを求める

という順序となります。

(2018/8/14訂正、rcosθ+xsinθとなるべきところをPcosθ+Qsinθなどと誤っておりました…。)

SAT電験3種講座 理論 質問回答(コンデンサの物理的性質)

理論P100 31.コンデンサの静電容量と静電エネルギ

DVDの中で・・・45:08からの説明で、

『 同じ電流を流した時に、極板間に発生する電圧が低くなればなるほど電流を流すことができ、静電容量が小さい場合は、ちょっとの電流でも極板の電圧があがり、ε誘電率が大きければ大きいほど、沢山電気が貯められるので、沢山電気を流し込んでもなかなか電圧が上がらない。』

と、説明されてますが、この説明が理解できません。電圧が低ければ、電流を押し出す力も弱いので、電流を流す力が低く電流が流れにくくなり、静電容量=どれだけ電気を蓄えられるかということなので、静電容量が小さければ、電流を流した分だけ電圧を貯めることができるコンデンサは静電容量が小さいので、電圧はあまり上がらず、誘電率が大きければ、沢山電荷が貯められるので、電流を流したら、誘電率が大きい分だけ、電圧が貯められる。という風にしか理解ができません。

すみませんが、詳細な説明をお願い致します。

コンデンサというのは、電荷を溜め込む装置です。電荷は電流×時間で、例えば2Aの電流を4秒間流せば、その間に流れている電荷量は2×4=8クーロン、という事になります。この電荷を溜め込めば溜め込むほど、コンデンサの極板間の電圧は上昇することになります。

これを水の流れで例えますと、水を溜め込む容器と見なすことができます。

「静電容量=どれだけ電気を蓄えられるか」というイメージは、間違ってはいませんが少し誤解があります。コンデンサの静電容量は、水をためる容器の底面積に相当します。底面積が広い容器は、たくさんの水を入れてもあまり水嵩が上がりませんが、底面積が狭ければすぐに水嵩が上がります。

例えば、一定量の水を容器に入れるとします。底面積が広い容器なら、水を入れても嵩は余り上がりませんが、お皿のように平べったい容器だとするとすぐに水は溢れてしまいます。いっぽう、底面積が狭いけれども高さがある容器であれば、水かさが上がっても容器がそれ以上の高さを持っていれば水の全量を入れることができます。

これを電気回路に置き換えると、容器に溜まっている水の総量が底面積×高さであるのと同様、コンデンサに溜まっている電荷量は静電容量×極板間の電圧です。これが、Q=CVという式に相当します。

極板間の誘電体は、等価的に極板の表面積を大きくする作用があります。比誘電率が5の誘電体をコンデンサの極板間に入れると、本来であれば電荷を溜め込んだ結果たとえば極板間電圧が10Vになるところを、誘電体の作用によって5分の1の2Vにすることができます。この誘電体の作用は、水と容器に置き換えることができない(容器中に投入することで容器の底面積を実質的に増やすような部材が現実にはない…)のですが、なんとなくイメージとしてそういう部材があるんだ、と言う位に思っていただければ結構です。

ちょっと分かりにくい説明になってしまいました。

例として、電気回路において、電池の+極ー抵抗ーコンデンサー電池のー極と接続したRC直列回路を考えます。

コンデンサは、上記のような性質ですので、電流が流れ込むにしたがって極板間の電圧が上昇します。抵抗は、電池の電圧とコンデンサの極板間電圧の差の電圧がかかりますので、回路に流れる電流は、スイッチを入れた瞬間(コンデンサの極板間電圧がゼロVなので、抵抗には電池の電圧がそのまま掛かる)が最大で、回路電流が流れれば流れるほど抵抗両端の電圧が下がっていき、回路電流もそれに従って減少していき…という動作となります。これ、厳密にいうと電流はどんどん減り続けるものの、いつまで経ってもゼロにはならず、無限の時間にわたって電流が流れ続けることになります。

この現象の解析には本来微分方程式が必要なのですが、電験3種ではそこまでのものが出題されることはなく、定性的な性質を知っていれば十分かと思います。

SAT電験3種講座 機械 質問回答(誘導電動機に関する記述の誤植)

機械P25の例題の解答で「誘導電動機では空隙を小さくすると効率が悪くなる」とテキストには書いてありますが、DVDの毛馬内先生の解説だと誘導電動機では空隙が広いと効率が悪くなるという内容だったと思います。どちらが合っているのでしょうか?当方の聞き間違いでしたらご容赦下さい。

確認したところ、テキストの方が誤植です。「誘導電動機では、空隙を小さくしない効率が悪くなる」が正しい記述です。

誘導電動機は、固定コイルから回転コイルを貫いて流れる磁界によって回転コイルに電流を誘起しますので、空隙が大きいと磁気抵抗が大きくなってしまい、効率が悪くなってしまいます。

以上、ご指摘いただくまで誤植に気付かず大変失礼いたしました。上記のように訂正いたします。

SAT電験3種講座 電力 質問回答(電圧降下について)

電験3種の電力編p36の1行目に電圧降下とありますが、電圧降下=電圧発生という認識でよろしいでしょうか?理論にも何度か出てきたのですがここで明確にしておきたいと思いました。

質問の通り、電圧降下が発生する=電圧が発生するという認識で合っています。

電気理論で、オームの法則とキルヒホッフの法則がありました。オームの法則は、電圧・電流・抵抗の間にV=IRの関係があるというもので、キルヒホッフの法則は、電圧や電流の合計値に矛盾が無いという事を言っているものです。

したがって、電圧降下が発生する→抵抗によってV=IRの電圧が発生する→その電圧の分だけ電圧が落ちるという事になります。

perseus

Perseus SDR.

  • Location

Kanagawa Pref., west side of Tokyo.

  • Antenna

Comet HA750BL broadband mobile-whip.

It is only 2.41mL extreme short antenna for automobile,mounted on balcony of 4th floor of apartment house.

  • Owner

JL1XEU/kema

Welcome to connect to my radio.

 

ペルセウスに関する情報

  • 発信地

神奈川県相模原市

  • アンテナ

コメットのHA750BLをマンション4階のベランダに設置しています。

諸先輩方のアンテナに比較して非常にpoorなのですが、それもまたある意味受信状況を知るための参考になるかと思います。

長時間占有中の時は、多分自分自身がラジオ受信用に使っている時です。空いているときは何時でもどうぞ。

SAT電験3種講座 理論 質問回答(電験3種 平成27年 理論 問15 メートルブリッジを用いた電位差計による起電力測定)

過去問、平成27年度、理論、問15に関してです。

毛馬内先生が非常に簡単だとおっしゃっていた問題なのですが、どうしても納得できないところがあります。

まずこの問題の(a)で、私は単純に図2を見て30Ωの50mAなのでExの起電力は30×0.05=1.5Vなのかと思いました。しかし答えを見ると1.8Vだったので、『あ、電池の内部抵抗は無視しちゃダメなのか。』と思いながら解答を確認しました。

するとまずE0の起電力は30Ω×200mA=6V…『この電池は内部抵抗関係ないのか?』と思いながらも解答の確認を続けると、図1でExの起電力を求める時も内部抵抗は考慮されていませんでした。

色々求め方はあるとは思いますが、Rが4.5cmの時の抵抗9Ω、これに電流200mAをかけて1.8VがExの起電力とのことですが、この時なぜ(b)で得られるExの内部抵抗6Ωは考慮されていないのですか?問題文の読み解き方の問題でしょうか?それとも電気的に説明できる話なのでしょうか?ご教授願います。

まず、何故図1のような面倒な方法でExの起電力を求めるかというと、これはExの内部抵抗に影響されず、真の起電力を求めるために行っています。

おっしゃるように図2の回路において、抵抗×電流で起電力を求めることはできるのですが、この時の抵抗は、外部に接続したRと電池の内部に存在する内部抵抗の和となります。電池の内部抵抗が未知なので、図2の方法では真の起電力は求まらない訳です。

図1の回路では、滑り抵抗のa-c間に発生している電圧とExの起電力が完全に一致したときに検流計の針がゼロとなりますから、このとき電池の内部抵抗に電流は流れず、したがって内部抵抗による電圧降下がゼロですから、真の起電力を測定することができます。これが、Exの起電力を求めるときに内部抵抗が考慮されていない理由です。

Exの真の起電力1.8Vが求まり、図2の回路で50mA流れたことから、(30Ω+内部抵抗)に1.8Vの電圧をかけたときに50mA流れることを利用し、内部抵抗6Ωを求めます。

E0については、「30Ωの抵抗に対して200mAの電流が流れる」という条件を満たしてさえいれば、内部抵抗はどうだって良いので、安直に6Vとしているだけなのです。もしかすると、E0の起電力が66Vで、内部抵抗が300Ωの電池かも知れません。しかし、そのような電池でも、「30Ωの抵抗をつないで200mAが流れる」ことには変わりは無く、それによってExの測定には何ら影響を及ぼしません。

SAT電験3種講座 機械 質問回答(電験3種 平成24年 機械 問13 過去問解説 オペアンプ増幅回路の増幅率計算)

機械 H24問13オペアンプの増幅率を求める問題

シーソーのイメージからの解法がわかりません。

講義では、シーソをイメージして答えが13になるとの答えでした。理論のテキスト44でも、シーソのイメージがでていました。このシーソーのイメージが、よくわからないです。そのイメージとそこからの答えの導き方を教えてください。

 

シーソーのイメージというのは、反転増幅回路を念頭に置いて話をしておりました。すなわち、オペアンプの入力端子の電圧が常に一定に保たれることから、

入力端子(力点)ー抵抗1ーオペアンプの端子(ここが支点)-抵抗2ー出力端子(作用点)

という形のシーソーとなり、入力端子側の電圧の振れの大きさと、出力端子側の電圧の振れの大きさは、それぞれ抵抗1・抵抗2に比例することになります。小学校か中学校の理科で学んだテコの原理と同じで、力点ー支点ー作用点という順番になっています。

非反転増幅回路の場合は、

支点ー抵抗1-入力端子(力点)-抵抗2-出力端子(作用点)

という形になります。したがって、力点の振れは抵抗1に比例し、作用点の振れは(抵抗1+抵抗2)に比例します。

因みに、オペアンプの動作から解くと、下記のように理解しました。

①+端子にV1がかかる

②-端子がV1になるまでV2電圧があがる

③-端子がV1になり、V2電圧上昇がとまる

④R1に流れる電流I=V1/R1

⑤R2に流れる電流I=V2-V1/R2

⑥④=⑤より、V2/V1を求める

また、公式に単純に入力すると、非反転増幅回路より公式は、

R1+R2/R1より、13になります。

この解法はよくないと思いますが、この手順でも正解ですか?

はい、その通りで正解です。特に、順序として書いていただいた①~⑥の手順は全く問題ありませんし、オペアンプ回路の動作の本質を理解した正しい考え方だと思います。

SAT電験3種講座 機械 質問回答(ブール代数を用いた論理式の計算)

機械のテキストP54~55の「28 論理演算とブール代数」の例題にて、動画では、その後以下の問Bを解説していました。

(X+Y+Z)・(X+ NOT Y +Z)・(NOT X +Y+Z)の和積形式で簡略化する問題

Z=1のとき、必ず1になるので(1)、(4)になるまでは、理解できましたが、Z=0のときの解説が理解できませんでした。Z=0のときの解説を詳しくお願いできますか?

(1) (X+Z)・(NOT Y+Z)

(4)(X+Z)・(Y+Z)

 

 

ブール代数の計算は(ブール代数に限らず、普通の計算式でも同じですが)、例えばX・Y・Zの3つの変数があったとすれば、色々なX・Y・Zの組み合わせに対して同一の答えが出る式を求めれば良いわけです。

X・Y・Zはそれぞれ1か0を取るので、X・Y・Zが取る値の組み合わせは全部で8種類です。これを一気に考えるのではなく、この問題では式の中のZに注目して、

  • Z=0のとき、X・Yの組み合わせに対する答え
  • Z=1のとき、X・Yの組み合わせに対する答え

の2つに分けて考えることにより、それぞれ高々4つの組み合わせを考えるだけで済むようにしたわけです。

さて、Z=0の時についてですが、Z=0ということは、

  • Zと何かを掛けた値は常に0
  • Zと何かを足した値は、常に「何か」の値

になるので、それを念頭に置いて考えると、

(X+Y+Z)・(X+ NOT Y +Z)・(NOT X +Y+Z)

(X+Y)・(X+ NOT Y )・(NOT X +Y)

となります。

解答の選択肢も同様にして考えると、

(1) (X+Z)・(NOT Y+Z)

はX・NOTYとなり、

(4)(X+Z)・(Y+Z)

はX・Yとなります。

 

ここで、

(X+Y)・(X+ NOT Y )・(NOT X +Y)について、X=1とおくと、1・1・Y=Y

となり、

X・NOTYは1・NOTY=NOTY

X・Yは1・Y=Y

ですから、合致するものは(4)となる訳です。

このように、ブール代数は変数がたかだか1と0の2種類しかとらないことを利用し、どれかの値を決めてしまって残りの値を代入して答えを求めることにより、答えを見つけることができます。ブール代数の公式を利用してきちんと数式を展開して結果に至る方法に比べると、このような方法は邪道かもしれませんが、電験3種の試験ではそれほど複雑な問題は出ないことから、実際問題としてこのようにして解くのはアリだと思います。

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