【解答】(2)
サイリスタは、電子素子としてはゲート電流で通流開始点を制御できるダイオードとして振舞います。ゲート電流によって点弧すると、ゲート電流を取り去っても順方向電流を流し続けることができますが、当然ながらその後に続く逆方向電流は流れません。
【解答】(3)
誘導機は、固定磁極が作る回転磁界中に、二次巻線として両端が低抵抗で終端された回転巻線を入れた構造です。回転巻線に流れる負荷電流は変圧器と同じ原理で誘起されますから、誘導機と変圧器はほぼ同じ等価回路で表せます。これをもって答えは(3)に決定されます。
直流機は、回転巻線に誘起される逆起電力によって回転子に流れる電流が変化するため、出力であるトルクは回転速度に依存します。誘導機は、固定巻線による外部回転磁界と回転巻線の速度差によって二次巻線(回転巻線)に誘起される電圧が変化しますから、やはりトルクは回転速度によって変化します。
直流機と同期機は、界磁磁束と電気子反作用磁束による誘導起電力が発生します。
【解答】(3)
定格出力10MV・A、定格電圧6.6kVという条件から、定格電流を求めます。三相皮相電力Sは
で求められますから、
より、
と求まります。
1相分を取り出して考えると、負荷両端の電圧は
となり、この負荷に定格電流875Aが流れる時の負荷の値は
です。百分率同期インピーダンス80%ということは、この値の80%、すなわち
のリアクタンスが同期リアクタンス(同期インピーダンス)となります。したがって、三相短絡電流700Aのとき、発電機が発生している正味の電圧の値は、
であることが求まります。
端子を解放したときに現れる電圧は、発電機の正味の発電電圧です。これが3811Vになるための界磁電流を求めるわけですから、
と求まります。(ここでは小数点以下を端折りましたが、電卓を使って省略せずに計算するとほぼ78.1Aになります)