【解答】(4)
電気工事士法第1条
「この法律は、電気工事の作業に従事する者の資格及び義務を定め、もつて電気工事の欠陥による災害の発生の防止に寄与することを目的とする。」
(ウ)…特種電気工事は、ネオン工事および非常用予備発電装置工事とされています。
(エ)…認定電気工事従事者は、自家用電気工作物のうち低圧部分(600V以下)の工事に従事できます。
法規の過去問は、その時々の問題で問われている部分のみを覚えてもダメです。
出題されている法規の条文をインターネット検索で探し出し、問われている部分を含めて条文を読み、その条文が意図していることを理解したうえで回答の部分に当てはまる正解を見出す、というプロセスを踏むことが大切です。こうすることにより、同じ条文の別の部分について問われたり、関連した条文についての出題があった場合でも、その法律を制定するに至った理由に鑑みて正しい答えを導き出す勘が働くようになります。
必要のない法律は作られません。法律になっているということは、必ず何らかの理由があるのです。上記のようなプロセスで条文を一通り読んでいると、その根底にある理由が何となく見えてくるようになります。そうすれば、未知の条文が出た時でも勘が働くようになるわけです。
【解答】(4)
電気事業法第39・40条です。
「事業用電気工作物を設置する者は、事業用電気工作物を主務省令で定める技術基準に適合するように維持しなければならない。」
「事業用電気工作物は、他の電気的設備その他の物件の機能に電気的又は磁気的な障害を与えないようにすること。」
「主務大臣は、事業用電気工作物が前条第一項の主務省令で定める技術基準に適合していないと認めるときは、事業用電気工作物を設置する者に対し、その技術基準に適合するように事業用電気工作物を修理し、改造し、若しくは移転し、若しくはその使用を一時停止すべきことを命じ、又はその使用を制限することができる。」
【解答】(5)(1)
(a)
このフローチャートは、選択ソートのアルゴリズムです。選択ソートは、ソート対象範囲の中から最も小さいデータを見つけ出し、ソート対象範囲の先頭と交換することでソートしていくものです。
最初は先頭のa[1]とa[2]~a[5]を比較し、それが終わればa[2]とa[3]~a[5]を比較し、その次はa[3]とa[4]・a[5]を比較し、最後にa[4]とa[5]を比較して、それぞれの場面で小さい方の数字を前に持ってくるわけです。
これが分かってしまえば、出力されるa[5]は初期値の中で最も大きい数値の8であることが分かります。
(b)
フローチャート中のX部分は数値を入れ替える処理ですから、(2,3,8,6,5)を(2,3,5,6,8)にするために必要な入れ替え回数は3回です。アルゴリズムに沿って考えると、
と変化していきます。
【解答】(2)(2)
(a)
B方面の光度は、与えられた条件よりθ=45°であることから、
と求まります。B点における照度は、逆2乗則より、光度を光源までの距離の2乗で割ったものですから、
となります。但し、これは光源に対して垂直な面が照らされる照度ですから、床面の照度はこれにcosθを掛けて、
と求まります。
輝度Lは、光源の光度Iと光源の面積S、光源面に臨む角度θから、
で求められるので、値を代入すると、
となり、答えは(2)と求まります。
(b)
被照射面の平均照度Eは、Fを光束、Nが台数、Aが照らされる面の面積として
で求められます。出題図より、照明器具一台が照らす面積は3.6×1.8=6.48[m2]となりますから、この式に値を代入すると、
と求まります。
【解答】(1)(4)
(a)
図のT1とT2は、サイリスタが互いに逆方向に並列接続されているもので、双方向サイリスタと呼ばれ交流電力の制御に用いられます。
サイリスタは、ゲート電流で導通開始点を制御できるダイオードとして振舞いますから、負荷が順抵抗の場合は波形1となります。
誘導性負荷の場合、負荷に発生する電圧vLは負荷電流iLに対して90°遅れ位相となりますから、例えば波形2の2つ目の点弧点直前のように、電圧波形は電流波形よりも遅れた波形になります。したがって、誘導性負荷の場合は波形2となります。
(b)
与えられた式にαを代入して計算するだけです。但し、設問が「負荷の抵抗で消費される交流電力」は何倍になるか、と聞かれている点に気を付けてください。
従って、負荷の抵抗に与えられる電圧の実効値が0.953÷0.707≒1.35倍となるので、消費電力は1.352≒1.82倍と求まります。
【解答】(3)(3)
(a)
効率が90%であることから、入力電力(有効電力)は
です。さらに力率が90%であることから、皮相電力は、
です。三相電力は√3VIで求められますから、
を解いて、線電流Iは約26.8Aと求まります。
(b)
この電動機の同期速度は、120f/pの公式を用いて、
と求まります。回転数が1746rpmのとき、滑りは
となります。
1455rpmのときの滑りは、
ですから、二次回路に抵抗を挿入したことで滑りは
になったことが分かります。したがって、比例推移より、二次抵抗値は挿入前の約6.3倍になったことが分かるので、外部に挿入した抵抗は5.3倍の値となります。
(端数の四捨五入で数値に若干誤差が出ましたが、電卓を使って極力四捨五入をせずに計算するとほぼ5.4となります)
【解答】(5)
ExORは、(0,0)と(1,1)の場合に0、(1,0)と(0,1)の場合に1となる演算です。
ORは、(0,0)の場合に0、(1,0)(0,1)(1,1)の場合に1となる演算です。
NORは、ORを否定したものですから、(0,0)の場合に1、(1,0)(0,1)(1,1)の場合に0となります。
以上のことから、(1011)と(0101)のExORは(1110)、NORは(0000)です。
(1110)と(0000)のORは(1110)となり、(0101)と(1110)のExORは(1011)ですから、これを10進数にすると8+2+1=11です。10進数の11は16進数のBですから、答えは(5)と求まります。
【解答】(4)
誘導加熱は、導電性の被加熱物に対して外部から交番磁界を与え、それによって被加熱物内部に発生する渦電流によるジュール熱を用いて加熱する方法です。誘導加熱の特徴は次の通りです。
以上より、誤った記述は(4)となります。
【解答】(4)
電動機の機械的出力は、仕事の単位で考えるとトルク×角回転数で求めることができます。この回転運動をロープと滑車などで直線運動に変換すると、力学的な仕事は力×距離となります。エレベータなどの鉛直方向の運動体を引き上げるとき、位置エネルギはmghで求められますから、単位時間にした仕事は速度に比例し、トルクは一定であることが分かります。
空気や水などの流体を搬送する場合は、それらの流体に運動エネルギmv2/2を与えることになります。したがって、必要となるトルクは速度の2乗に比例します。
電動機に羽根を設けて送風する場合、空気の流量(体積)は、羽根の断面積×風速で求められますから、風量と風速は比例します。風量と空気の質量は比例しますから、空気に与える運動エネルギがmv2/2であることを踏まえると、電動機に必要な電力は速度の3乗に比例することが求まります