平成29年度電験3種問題解説・法規問12

【解答】(5)(4)

(a)

10MV・A基準の百分率抵抗降下・リアクタンス降下を300kV・A基準に変換すると、

  • 20×300÷10000=0.6[%]
  • 40×300÷10000=1.2[%]

ですから、変圧器の百分率抵抗降下・リアクタンス降下と加算すると、合計2.6%・5.2%となることが分かります。

次に、三相210V側で300kV・Aの線電流を求めると、三相電力は√3VIであることから、

  • I=300000÷(√3×210)≒825[A]

となります。ここで百分率抵抗降下とリアクタンス降下の合計は、

  • √(2.62+5.22)≒5.8[%]

ですから、基準容量時の線電流を百分率インピーダンス降下で割ると

  • 825÷0.058≒14200[A]

が求まり、答えは(5)となります。

(b)

変圧器二次側に三相短絡電流14.2kAが流れた場合、一次側に流れる電流は、

  • 14200×(210/6600)≒452[A]

です。変流器の変流比75:5=15:1ですから、OCRの入力電流は、

  • 452÷15≒30[A]

と求まります。

平成29年度電験3種問題解説・法規問11

【解答】(5)(4)

(a)

電気設備に関する技術基準を定める省令の第56条・第57条・第62条です。

(b)

まず、配線に流れる電流を求めます。三相負荷電力は√3VIですから、

  • I=15000/(√3×210)≒41.2[A]

と求まります。

同一管内の電線数は3本ですから、電流減少係数は0.70なので、電線に求められる許容電流は

  • 41.2÷0.7≒58.9[A]

となります。さらに、周囲温度による許容電流補正係数で割ると、

  • 58.9÷√(25/30)≒64.5

となり、公称断面積8㎟では足らず、14㎟の電線が必要なことが求まります。

平成29年度電験3種問題解説・法規問10

【解答】(4)

小出力発電設備は、一般用電気工作物の範囲内となる小規模な発電設備ですから、これを設置しても自家用電気工作物にはなりません。したがってcの記述は不適切です。

なお、もちろん66000Vの発電所に電気主任技術者は必要ですから、この二つだけで正答を導き出すことができます。

平成29年度電験3種問題解説・法規問9

【解答】(3)

電技解釈第227条です。

単独運転と自立運転は紛らわしい用語ですが、自立運転とは電力供給系統とは完全に切り離して自家用として交流電力を供給する状態を指します。単独運転は、電力供給系統が停電となったとき、分散型電源が単独で付近一帯に電力を供給する状況を指します。

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