【解答】(4)
発電用風力設備に関する技術基準を定める省令の第5条に規定されています。
電験3種理論平成28年度過去問からです。問15のB問題の解説で
- 電源から見ると3分の8rの抵抗が接続されてるとありますがどういう流れで3分の2rから3分の8rになったのか?
- rと2rの電流比は2対1というのはrに2、2rに1ということか?
- 8r分の3V×3分の1の3分の1はどこからでてきたのか?
以上の3点の回答お願いします!
①
×部分で切り離した回路を考えると、
a端子ーr-(rと2rの並列抵抗)ーr-c端子
になります。rと2rの並列抵抗は2r/3ですから、a端子とc端子の間で考えると、これにrが2個直列に追加されたものになるので、2r/3+6r/3=8r/3です。
②
その通りです。rと2rを並列にした場合、流れる電流は抵抗の逆比で2:1になります。(オームの法則で証明できます。I=V/Rなので、Vが一定のときIはRに反比例するため)
③
これは②と同じことですが、rと2rの並列抵抗に流れる電流を求めると、2:1になります。すなわち、この並列抵抗全体に流れる電流を1とすれば、rに流れる電流は2/3、2rに流れる電流は1/3になります。
端子aから回路を通って端子cに抜ける電流のうち、図中Iは「rと2rの並列抵抗のうち、2r側に流れる電流」ですから、上述のように1/3が出てきます。
H28理論過去問の問5についてですが、重ね合わせの原理を用いた回答をお教え下さい。よろしくお願い致します。
重ね合わせの原理は、「回路中の複数の電源について、1つを残して他の電圧源は短絡、電流源は解放して各部の電圧・電流を求め、それを電源の個数分だけ繰り返して重ね合わせる」という理論です。
従って、9Vの電池のうち3個を短絡して1個を残した回路が重ね合わせの原理を使った回路になります。
この回路は、9Vの電池から見ると、0.1Ωと、その次に(3個の0.1Ωと0.5Ω、合計4個の抵抗の並列)が入った回路になります。回路全体の抵抗値は0.13125Ωで9Vの電池から流れる電流は68.6Aとなりますから、0.5Ωに流れる電流は4.3Aとなり、電池が4個あるのでこれを4回重ね合わせて0.5Ωに流れる電流を求めると17.1Aです。これより電力を求めると、確かに147Wとなり、正解と一致します。
過去問124ページ 理論 問17 の(a)問題で、【負荷抵抗=5+j5】が、5√2になるまでの計算過程がいまいち分からないので、教えて下さい。
私は過去問の冊子を持っていないため間違っていたら申し訳ないのですが、内容からして平成27年の問17かと思います。
RL直列回路のインピーダンスは、(RL直列素子に掛かる電圧)÷(RL直列素子に流れる電流)で求められます。
ここで、直列ですから電流はいかなる場合でも同じですので、ある電流が流れた場合のRL直列の電圧に注目することになります。
すると、5Ωの抵抗は電流を全く同じ位相でその電流の5倍の電圧を発生させることになります(オームの法則より、V=RIなので)。
コイルは、電流に対して電圧が90°進んで発生し、リアクタンスが5Ωですから、電流の5倍の電圧を発生させることになります。
従って、互いに位相差が90°である電圧を合成することになるので、三平方の定理からV^2=5^2+5^2で求められることになり、
√50=√(5×5×2)=5√2
が求まることになります。
電験 理論44 テキスト134ページ オペアンプの講義についての質問です。添付写真で抵抗R1の電圧は3Vとのことですが、どうしてそうなるのか理解できません。ご教示願います。
オペアンプの動作は、
であることはご理解いただいていると思いますので、それを念頭に置きます。
まず、この回路で、入力端子の電圧=-入力端子の電圧=+入力端子の電圧=出力端子の電圧=0Vという初期状態であるとします。これは上記のオペアンプの動作条件を満たしていますから、この状態で安定しています。
ここで、入力端子に3Vを与えたとします。すると、入力から電流がR1→R2→出力端子という順に流れていきます。
このとき、-入力端子の電圧は当然0Vよりも上昇しますから、出力端子の電圧は下降を始めます。では、どの段階で出力端子の電圧変動が止まるかというと、オペアンプの-入力端子の電圧が0Vになった時点で止まることになります。
このように、オペアンプの+入力端子が接地されて0Vとなっている以上、入力Eiにどんな電圧が与えられようとも、オペアンプの-入力端子が常に0Vを維持するようにオペアンプは動作することになりますから、結果的にR1の両端には常に入力電圧Eiが掛かることになります。(というか、そうなるように構成した回路が反転増幅回路といわれているわけです)
空欄イの箇所ですが、B/Hの最大値を見るとグラフではHが1〜2のあたりが一番大きくなると思うのですが、なぜ0〜2で考えるのでしょうか。
透磁率B/Hは、「外部から、Hの磁界を与えたときに、磁性体の内部にはBの磁束密度が生じるとき、Hに対するBの割合」を意味しています。したがって、H=0の原点からあるHまでの値を使って求めます。
確かにB/Hの曲線自体の傾きは、H=1.5~2程度の部分が最も傾きが大きいことになりますが、もし仮にこの部分を使って透磁率を定義した材料があったとすると、その透磁率を発揮できるのはH=1.5~2.0の間だけという事になってしまい、これでは磁性材料の特性を示す指標として余り意味がなくなってしまいます。
理論37 磁気回路のオームの法則内の質問です。テキスト77ページの冒頭にある自己インダクタンスと末にある相互インダクタンスの変換後の式の過程を教えてください。
まず、76ページのコイルにおいて、鉄心に磁束を発生させる源はコイルの電流と巻数の積、Niです。電気回路でいうと、これは発電の電圧と同じです。
このとき、ソレノイド内に流れる磁束(電気回路でいうと電流)は、このNiを磁気抵抗で割った値です。
磁気抵抗は、電線と同様、ソレノイドの長さに比例して断面積に反比例します。また、電線の抵抗率に対して磁気は透磁率の逆数ですから、流れる磁束φは、磁路長をIとして
で表されます。
コイルの自己インダクタンスLは、コイルに流れる磁力をφ、巻数をN、流れる電流をiとすると、
で求められるので、ここに上記のφを代入すると、
となります。これがP.77二段目の式です。
コイルの自己インダクタンスは、その作用の大きさを意味します。式中の巻数の2乗は、「コイルに流した電流によって自分で作り出した磁束が、今度はコイル自身に戻ってきて自分自身に影響を与える」ことを意味しています。巻数Nが大きいほど、電流によって作り出す磁束が大きくなり、その磁束がコイル自分自身にまた大きく作用する、ということになります。
さて、コイルが自分が自分自身に影響を与える度合いではなく、一次側と二次側の巻線があり、一次側のコイルが作った磁束が二次側に与える影響を考えるときは、上記の式の(μS/l)に一次側と二次側のN1とN2を掛けた値になり、これが相互作用を意味する相互インダクタンスの式になります。
理論 問7で答えが、20A×1.2倍=24A になるのになぜ、(4)24.0ではなく (3)21.2が正解になるのでしょうか?
この問題は、「4Ωの抵抗とCファラドのコンデンサを直列にした回路」である点がポイントです。もし抵抗がなく、純粋にコンデンサのみであれば、単純に20A×1.2倍になりますが、抵抗は電源周波数が変化しても値が変わらないため、きちんとRC直列回路のインピーダンスを求めなければいけません。
50Hz100Vの電源に対して20Aの電流が流れたということは、RC直列回路のインピーダンスは5Ωです。
抵抗が4Ωであることが分かっているので、このときのコンデンサのリアクタンスをXとすると、
ということになり、両辺を2乗して
ですから、X^2=9よりX=3Ωです。
さて、コンデンサのリアクタンスは1/(jωC)ですから周波数に反比例します。したがって、50Hzで3Ωのリアクタンスを持つコンデンサは、60Hzではその1/1.2、つまり2.5Ωのリアクタンスとなります。
以上より、60Hz時のRC直列回路全体のインピーダンスは、
ですから、このとき回路に流れる電流は、
と求まります。
(1)~(5)について、それぞれなぜ(誤)、もしくは(正)なのか理由がよくわかりません。くわしい、解説を宜しくお願いいたします。
このコンデンサの最初の状態は、極板間距離がdで静電容量がC0、そこに電源電圧V0が与えられています。
したがって、極板AB間の電位は、単純にBからの距離に比例し、極板Bからの距離をxとすればV0・(x/d)です。
これを踏まえて考えると、それぞれ、以下の通りとなります。
(1)正しい
誘電体を挿入すると、極板A側から4C0、(4ε1/ε0)C0、2C0の3つのコンデンサが直列接続されたものと等価です。
コンデンサを直列にした場合の電圧配分は、コンデンサの静電容量の逆比になるので、これを求めるとP点の電位は挿入前の3V0/4よりも低下することが求められますが、この計算は面倒なので、直感的に解説します。
誘電率が大きな誘電体を満たしたコンデンサは、誘電体挿入前よりも静電容量が増加します。コンデンサに流れた電荷をQ、極板間電圧をVとすると、V=Q/Cですから、Qが一定の場合、Cが増加すればするほど極板間電圧は小さくなります。
これはちょうど、バネの強さに置き換えることができます。一定の力を与えて伸ばしたとき、強いバネはほとんど伸びませんが、弱いバネはすぐに伸びます。静電容量が大きなコンデンサは、電荷を蓄えても電圧上昇が小さいですから、電荷を力、電圧上昇がバネの伸びとすると、誘電率が大きな物体を挿入したコンデンサは、強いバネになると置き換えて考えることができます。
この例えで考えると、図のように、最初は一様なバネでAB間を接続していたところを、PQ間を切って、代わりに強いバネを入れたのと同じように考えられます。
このとき、P点は最初よりも右側にずれますから、電位は低下することが分かります。
(2)正しい
これも上の図から、Q点は当初よりも左にずれるので、電位は上昇することが分かります。
(3)正しい
コンデンサの一部にでも誘電体が大きな物体を挿入するのですから、静電容量は当然大きくなります。
(4)誤り
これもバネで例えます。PQ間を導体にしたということは、どんなに電荷が流れてもPQ間の電圧はゼロVのままということになります。これは、当初の状態からPQ間のバネを切り取り、直接PとQをつないでしまったのと同じですから、当然P点は当初より右に、Q点は当初より左に動きます。従って、P点の電位は当初より下降、Q点は上昇します。
(5)正しい
PQを導体にしたときの静電容量は4C0と2C0の直列ですから、当然当初より大きくなります。
最初に書きましたように、確かにコンデンサの静電容量の式を駆使すれば全て求まるのですが、それより一歩進んで添付図のようなイメージを持っていただくことが出来れば、より好ましいのではないかと思う次第です。
中下の10Ωと50Ωについては両端が短絡されているために切り離して考えればいいと書いてありますが着眼点がわかりません。電験は同じ問題は出ませんがどのような回路図が出たらこれは切り離して考えればいいんだなとか考え方の着眼点を教えてください。
この質問を頂いて、はたと考えてしまいました。
私はこの回路を見て、瞬時に回路右半分は切り離せると分かったのですが、それは何故分かったか?と言われても、さて?何故だろう?としばらく考え込んでしまいました。
結論としては、
http://wp.khz-net.co.jp/?p=334
に書いた通りなのですが、この回路図に持っていく過程を知りたいということですよね。
私が着目したのは、画像の赤線の部分、つまり電池のマイナス端子につながる一本の線です。
電線は常に等電位ですから、静電遮蔽と同じ理屈で、この線の右と左とでは回路は完全に切り離して考えることができます。
すると、この線の右側にある抵抗5本について、電圧源はどこにもありませんから、この抵抗軍には一切電流が流れないことが分かります。つまり、完全に無視して考えることができ、左上の5Ω、10Ω、40Ωだけを考えれば良いことになります。
このような接地側電源線の引き回しに関する考え方は、電子回路設計でプリント基板を設計する場合の定番でして、私の直感的感覚もそこから来ているように思います。「この点に注目しこのように考えれば絶対できる!」というような歯切れの良い答えが出来ず申し訳ありませんが、何卒ご容赦頂ければと思います。