「電験3種」カテゴリーアーカイブ

SAT電験3種講座 理論 質問回答(電験3種 平成27年 理論 問16 コンデンサのΔ-Y変換)

過去問のh27年理論の問16の解説でコンデンサーをΔでbc間で見て4.5μFでYのbcを見た場合、4.5μFになるようにとなるとなぜ9μFとなるのか教えてほしい。a,bの解説ももうちょっと詳しくしてほしいです。

まず、図1の回路においてb-c-d間を取り出すと、図2のようにΔ形に3μFのコンデンサが接続された回路になる、これは説明の必要はないかと思います。

ここで、図2のΔ回路を図3のY回路に変換するわけですが、要するに

  • b-c間、c-d間、d-b間を外から見た挙動が同じ

であれば良いことになります。簡単化した例を挙げると、b-c間が2Ω、c-d間が3Ω、d-b間が4Ωの回路ボックスがあったとして、その条件を満たしていれば回路内がΔ型だろうがY型だろうが、または別の組み合わせ回路だろうが、外から見ればどうでも良いわけです。

これをもとにして、問題を見てみます。図2から分かるように、これはΔ型に3μFが接続された回路です。b-c、c-d、d-b間はどれも対称ですから、例としてb-c間を取り上げてみます。すると、これは3μFのコンデンサが1個と、それに直列に接続された3μFのコンデンサが並列になった回路だと分かります。3μFの直列部分(b-d-c間)は、コンデンサの直列接続の容量の式より、1.5μFです。ということは、b-c間は3μFと1.5μFが並列となり、合計4.5μFであることがわかります。

さて、ここで図3を見ると、これはb-c間、c-d間、d-b間どれも静電容量Cのコンデンサが2個直列になった回路になっています。図2の回路から、b-c間、c-d間、d-b間、どれも4.5μFの静電容量があれば良いことになるので、そのためには図3の静電容量Cは9μFであれば良いことになります。これが(a)の答えです。

(b)の問題は、図1の回路の右半分、3μFが3個の部分を図3のように変換して回路を書き直します。すると全体の回路は、添付した図

IMG_0290

のように書き直すことができますので、最終的には1個のコンデンサの静電容量にまで追い込むことができ、これが答えとなります。

SAT電験3種講座 理論 質問回答(電験3種 平成22年 理論 問10 過去問解説 抵抗組み合わせ回路の電流計算)

P30の例題について、最終的な答えの式にたどり着くまでの詳細な式の展開を教えてください。

 

H22 理論 問10を詳しく式の変換がよくわからないので、お願いします。

ポイントは、R3=の式に持っていきたいので、R2とR2の並列の式を、(R2R3)/(R2+R3)の形から、いったん「抵抗の逆数の和の逆数」の式まで戻すことによってR3の式を単離することと、イコールの右と左に同じ値を足したり、同じ値で割ったりしてもイコールが成り立つのはもちろんですが、イコールの両辺の逆数にしても成立することを使います。

SAT電験3種講座 理論 質問回答(電験3種 平成25年 理論 問5 抵抗の組み合わせ回路の計算)

理論の14ページの2013年問6の問題で10Ωに1/6Aに流れることはわかりました。10Ωの電力は1/6A×1/6A×10Ωなので10/36Wもわかります。次に16ページの同じ問題で60Ω、10Vになるのもわかります。電流は1/6Aなので電力は1/6×1/6×60Ωなので60/36W(10/6W)になり、11ページで出した答と違うのですが11ページは他に計算する必要があるのでしょうか?

2013年問6の問題は、「10Ωの抵抗の消費電力を求めよ」でしたが、これは要するに10Ωの抵抗に流れる電流が求まれば計算できますので、ここに流れる電流を求める、という視点から解説をいたしました。

16ページの問題ですが、これは結局回路が「10Vの電池と60Ωの抵抗に置き換えられる」ということを示したものですので、ここから流れる電流は1/6Aとなります。抵抗の消費電力ですが、60/36Wは、「20+10+30Ωの抵抗全体で消費される電力」の値になります。従って、2013年問6の問題に忠実に答えを求めると、60/36に(10/(20+10+30))を掛けることで、10/36Wが求められます。

以上、最後の説明が若干飛躍していたためにご迷惑をお掛けし、申し訳ありません。

SAT電験3種講座 理論 質問回答(抵抗とコイルの組み合わせ回路の計算・誤植訂正)

理論編P.44の回答が間違っているように思います。また、解説をお願いします。

ご指摘いただき有難うございます。

まず、例題図中の「5Ω」はミスプリントなので無視してください。

次に、解答中の誤植ですが、

誤 37.5×(0.6-j0.8)=37.5-j30[A]

正 37.5×(0.6-j0.8)=22.5-j30[A]

となります。また、6行目の√計算中の37.5も22.5が正しいものとなります。

  • 問題の解説

誘導性負荷の中身は、抵抗とコイルの組み合わせ回路となっています。ここでは、抵抗とコイルが並列に接続されているとします。

(負荷の中身が、抵抗とコイルの並列か直列かは問題に記述されていませんが、実は直列・並列は相互に変換できますので、都合の良いように解釈してしまって構いません。ここでは並列と考えると考えやすいので、並列として考えます。)

抵抗は、印加される電圧に対して電流が同位相。コイルは、印加される電圧に対して電流が90°遅れて流れます。この位相差のある2つの電流の合成値が37.5Aですから、抵抗に流れる電流をIR、コイルに流れる電流をILとすると、IRの2乗+ILの2乗のルートを取った値が37.5Aであり、かつ力率が0.6ですから、「sinの2乗+cosの2乗は1」であることを利用し、IR:ILは0.6:0.8となります。

したがって、37.5×0.6=22.5AがIR、37.5×0.8=30AがILと分かります。

さて、外部にRを追加した場合、電源から見ると有効電流IRが、外部抵抗によって増加したように見えるため、この抵抗に流れる電流をxとした場合、(22.5+x)の2乗+30の2乗のルートを取った値が50Aであることから、逆算してxを求めると17.5Aが求まり、あとはオームの法則によって抵抗は8Ωであることが導き出されます。

電験三種講座発売開始

夏に3週間かけて収録してきた講座が世に出ましたよ、っと

http://www.denken3-co.info/

なんかでかでかと載っていて少々恥ずかしくもあり…笑。

次は何ですかね~・・・まあ来年春から初夏までは書籍執筆の仕事が入っていて(電験三種とエネ管)、磁界大きな収録講座をやるとなるとやっぱり夏休みだろうな。

一陸特か工担のDDでもやるか。AIDD総合って手もあるかな。