「仕事」カテゴリーアーカイブ

SAT電験3種講座 機械 質問回答(直流電動機の構造)

電験3種の機械のテキストP7に関しての質問です。直流電動機で2極の場合、90度の箇所で電機子が止まったら回転しないということで、3極使うというふうに説明されてましたが、構造はどのようなものになるのですか?

御質問承りました。

本来なら私がイラストを描くなどして説明申し上げれば良いのですが、私は絵が殺人的に下手なのと、ネット上で実物の分解写真などがたくさんあるため、それを紹介した方がずっと理解しやすいという理由から、以下のような検索ワードを参考までにお伝えいたします。

https://www.google.co.jp/search?q=%E3%83%9E%E3%83%96%E3%83%81%E3%83%A2%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%83%BC+%E5%88%86%E8%A7%A3&biw=1048&bih=731&source=lnms&tbm=isch&sa=X&sqi=2&ved=0ahUKEwiTpvPZzbTSAhWLf7wKHYZeBX4Q_AUIBigB

SAT電験3種講座 理論 質問回答(FETの働きとP型半導体・N型半導体の性質)

電験三種 理論編のP131の1~2行目にG-S間にG側がプラスの電圧をかけます。すると、チャネル部分にはP型半導体の中に散在している自由電子が引き寄せられ・・・とありますが、P型半導体は、自由電子が不足している性質なので、誤りではないでしょうか?
正しくは、
すると、チャネル部分にはN型半導体の中に散在している自由電子が引き寄せられ・・・ではないですか?確認をお願いします。

御質問承りました。

結論を先に言いますと、間違いではありません。以下、理由を説明いたします。

N型半導体は、電子が過剰となり余り気味で、P型半導体は電子が不足気味になっています。ところが、これはN型半導体=電子しか存在しない、P型半導体=ホールしか存在しないという意味ではありません。

半導体のイメージは、学校のプールに大量のビニール製ボールが浮いているようなものです。ボール1個1個が電子です。このとき、ボールが水面を完璧にぴったりと1個分の隙間もない状態にしたのが真性半導体、ボール1個や2個の隙間が空いているのがP型半導体、全面を埋め尽くしたボールの上に1~2個が余って乗っかっているのがN型半導体です。

テキストの例ではP型半導体ですから、プールの隅に1~2個分の隙間が空いている状態です。このとき、風を起こしてボールを隅に押しやれば、その力で押しやられたボールが1~2個余った感じになり、他のボールの上に乗っかってしまうことが考えられます。このとき、風上側ではボールが抜けた穴が広がっているのですが、押しやられた隅っこだけを見ると、あたかも電子が余って上に乗っかっているN型半導体のように見えます。これが、「チャネル部分に集合した自由電子により、チャネルの下部分がN型半導体化」する理由です。

半導体の性質のなかで、「多数キャリア」「少数キャリア」という言葉があります。N型半導体では電子が多数キャリアでホールが少数キャリアですが、これは上記のプールの例で示したように、N型半導体といえども全体の電子の偏りにより、一部で電子が不足したホールが出来ることがあってそれが電子を運ぶ役割をすることがあることを示しています。もちろん、全体で見れば圧倒的に余剰電子が電流を運ぶ場合が多いため、それらを多数キャリアと呼ぶわけです。P型半導体ではその逆で、ホールが多数キャリアですが、電子の偏りによって一部が電子余剰になることがあり、それが電流を運ぶ役割をする場合に少数キャリアといいます。

あと、理論の講座を一通り学習し終わったら、理論の過去問講座に進むのがいいのでしょうか?それとも機械の講座に進むのがいいのでしょうか?

勉強の進め方の適性は人によって異なるので、絶対にこうするのが正しい!とも言えないのですが、理論の過去問練習に進むのが無難かと思います。機械にしても電力にしても、そして法規の計算問題にしても、まずは理論を正しく理解していなければなりませんので。

あと、過去問の解き方ですが、いきなり動画で解説を見る前に自分で解くほうがいいでしょうか、手も足もでないと時間の無駄になりそうで、解説を覚えるのでも通用するならそうするつもりです

私がかつて大学受験の勉強をしたときは、出題の問題を見ても直ぐに分からない場合、さっさと答えを見てしまい、その答えをなぞって自分で計算することによって覚えました。人によって適不適はあるかと思いますが、個人的にはそれで全然かまわないと思います。

2017年版 第2種電気工事士筆記試験 完全合格テキスト&問題集

12月12日刊行なので古い話題ではありますが。

2017年版 第2種電気工事士筆記試験 完全合格テキスト&問題集 単行本(ソフトカバー) – 2016/12/12

第2種電気工事士本は各社から大量に出ているので、大量に売れる訳でもなければ全く売れない訳でもないという微妙な立ち位置ですが、この本については、毎年地道に実績を積み上げていきましょう、という方針でやってます。

SAT電験3種講座 電力 質問回答(三相3線式回路の電線の接続方法)

三相三線式の3本の送電線、あるいは配電線の端末はどのような形で接続されていますでしょうか?単相の場合はテキストでもわかりやすくイメージできるのですが、3線の端末処理の形がイメージできません。

私のイメージでは変電所の変圧器の鉄心に巻かれるときは、そこで3本が交わっている。それ以外では、例えば配電線の末端で柱上トランスが接続している場合、3線のうちの2本をトランスに接続して単相を取り出すと思いますが、残りの1本を含め電柱の上でどのような形で3線の端末が結線されているのかが分かりません。

変電所に行かない一番下にある終末の鉄塔の送電線の端末も同じくです。端末で3線とも碍子に繋がれているという情報もありましたが、これでは回路にならないのではないでしょうか?
よろしくお願いします。

単相交流では、2本の線で電気を送り、片方の線が右側に電流を流していれば、もう一方の線は必ず同じだけ左側に電流を流している。これはとても分かりやすいです。

三相交流の場合は、3本の線で、お互いタイミングがずれて(数学的には120°ずつ)電流を流しています。これはちょうど、3本のパイプが真ん中でY字状に結合されていて、その3本のパイプに水が流れている状況と似ています。どれか2本が水を送っていれば、残りの1本は必ずそれを同じ量の水を排出しますし、2本が水を排出している場合、残りの1本のパイプはそれを同じだけの量の水を送り込んでいなければ辻褄が合いません。

実際の変圧器の結線については、私が手書きで図を描くよりも綺麗な図がありますのでアドレスをお知らせします。

3線のうちの2本をトランスに接続して単相を取り出すと思いますが

小容量の変圧器は、基本的にはそのような回路になっていることもありますが、実際は色々な変圧器が作られています。これも外部リンクで申し訳ありませんが、

この辺りを参考にされればよろしいかと思います。このうち、スコットトランスは面白い原理で動作するものです。電験3種の試験でも極めて稀ではありますが出題されたことがないわけではありません。(注:2017年2月27日現在、上記昭和電機製作所の「スコット結線変圧器」の下にある巻線図は、左右逆に誤っています)

SAT電験3種講座 機械 質問回答(電験3種 平成22年 機械 問2 電動機の電気的損失と機械的損失)

50÷0.94=53.19で機械入力を求めているのですが、どうして定格出力÷効率=機械入力になるのですか?53.19-50-1.89-0.2=1.10で固定損を求めていますがこの式の意味が分かりません。宜しくお願い致します。

発電機や電動機は、電気エネルギと機械エネルギを相互に変換する装置です。機械的なエネルギを入力して電気エネルギを取り出すのが発電機という事になります。

機械にしても電気にしても、機械抵抗や電気抵抗、その他の要因があるため、入力したエネルギが100%変換されるという事はなく、必ず何らかの損失成分が発生します。この損失成分は、抵抗によるジュール熱、空気中を回転することによる風切り損失、ベアリングなどの機械的接触による損失、磁束の一部が漏れ出すことによる損失…細かく言えば、かなり色々な損失要因が挙げられるわけです。

さて、この問題では、定格出力・定格電圧が規定されていますから、その定格出力を得るために入力された機械的エネルギと定格出力との差が損失成分になる、という観点から求めていきます。発電機の効率が94%と分かっていますから、

  • 50kW÷0.94=53.19kW

が、定格出力を得るために発電機に入力される全機械的エネルギになります。つまり、3.19kW分が、電気的・機械的損失の総和です。

この3.19kWから、界磁回路の抵抗による損失を引くと、界磁回路は200Ω、そこに掛かる電圧が200Vであることから、

  • P=V^2/R

より0.2kWを引いて2.99kWが残ります。

次に電気子回路の抵抗による損失を引くと、

  • 電気子が供給する電流が251A
  • 抵抗が0.03Ω

より

  • P=I^2R

から、1.89kWを引いて1.1kWが残ります。

上記2つは電気回路によって発生するジュール損ですから、残りの1.1kWは、風切りやベアリングなどによる機械的損失分という事が求まります。これを固定損と呼び、問題はこれを求めるというものです。

FreeBSDでqmail+imapサーバ構築

FreeBSDサーバでimapを使えるようにしたメモ。

imapデーモンとしてソースからコンパイルしてcourier-imapをソースからインストールしようとしてもどうしても上手くいかず、Makefileや各種ライブラリなどを調整してもダメだったので放置していました。

ところが、ある日調べてみると、昨今のimapデーモンはdovecotってのが流行りだとか。それを見てdovecotを入れて上手く行ってるのでそのメモ。

https://www.dovecot.org/

ソースを取得してコンパイル。普通にconfigure、make、make installで行くはず。

smtp-authは、qmail-smtpd-authパッチを当てるけど、このとき64bitパッチを当てていると上手く行かないので、

  1. 64bitパッチ等を当ててまずは普通にqmailのインストール
  2. 別途新たに展開したソースにsmtpauthパッチを当ててコンパイルし、qmail-smtpdのバイナリだけを取り出して別途保存

でqmail本体もsmtpauthも上手く行くはずです。

dovecotの設定ファイルは、

  • /usr/local/etc/dovecot/dovecot.conf
  • /usr/local/etc/dovecot/conf.d/10-auth.conf
  • /usr/local/etc/dovecot/conf.d/10-mail.conf
  • /usr/local/etc/dovecot/conf.d/10-master.conf
  • /usr/local/etc/dovecot/conf.d/auth-checkpassword.conf.ext

あたり。とりあえずcheckpassword経由の認証にしてあります。(多分これで十分)

動かなかったら、ログを見ながら調整してください。確か権限か何かを調整した覚えがあります(うろ覚え)が、少々の試行錯誤で動くようにはなるはずです。

imapデーモンを入れてからというもの、メールの読み書きがもんのすごく便利になり、もうpop3には戻れませんて。はい。

uptime

今管理しているサーバは、年に1度の設備点検時に電源を落としたり、ストレージのHDDを更新したりするため1年以上連続稼働する事は少ない(ほとんど無い)んだけど、ずっと前に保守契約が打ち切られたまま放置している某所のサーバがあるのを思い出してログインしてみた。

>uptime
1:49AM up 715 days, 15:14, 1 user, load averages: 1.00, 1.00, 1.00

おおお!まだ動いてる(笑)。

なんかこのまま放っとけばuptimeが1000日超えそうだわ。

>uname -a
FreeBSD (略) 8.3-RELEASE FreeBSD 8.3-RELEASE #0: Fri Oct 26 23:28:24 JST 2012 root@(略):/usr/home/src/sys/i386/compile/USB i386

そっかー、8.3か(遠い目)

SAT電験3種講座 猫電 質問回答(力率の定義)

電験3種の講座の電気基礎講座テキスト38ページ

力率が悪いというのは、力率100%と力率10%ではどちらが悪いと判断するのでしょうか。

力率というのは、見かけの電圧×電流で求める皮相電力に比べ、実際に消費された(エネルギーとして取り出せた)電力の割合を表す数字です。

したがって、力率10%というのは、大きな電圧×電流を流し込んでいるのに、実際に得られるパワーが小さい事を意味しますので、力率10%のほうが悪いという事になります。ちなみに、最高が100%、最低が0%です。

自分のグローバルIPアドレスを知る方法

モバイル環境やNAT内からのアクセスなどで、自分が今インターネットにアクセスしているグローバルIPアドレスを知りたいことがあります。そんな時のためにスクリプトを作ってみました。(というか、5年以上前からこっそり動かしているんだけど)

http://ipaddress.khz-net.co.jp/

アクセスすると、HTMLなど一切無しでIPアドレスだけを吐き出します。従って、PHPなんかのスクリプトからアクセスしてIPアドレスを取得するとき、タグ除去などの面倒な作業が一切不要で便利かと思います。…というか、仕事上そういう必要性があったから自分用に作っただけなんだけどね。

使いたい方はご自由にどうぞ。もちろん、結果や正常動作については一切無保証です。過剰にアクセス負荷を掛けたりしないでね。

SAT電験3種講座 機械 質問回答(直流電動機の励磁電流・回転速度・逆起電力の関係)

機械の直流電動機について、機械テキストでいう、p7の他励電動機の回転数は、励磁電流増加に伴い低下するとありますが、磁束が増えて逆起電力が増加すれば比例して回転速度は上がるもしくは変わらないと思うのですが。直流電動機の回転速度=電動機の逆起電力/比例定数×磁束という式から考えて疑問に思いました。

まず、「磁束が増えて逆起電力が増加」するところまではその通りです。

コイルを磁束が横切る時に発生する逆起電力は、ファラデーの電磁誘導の法則ですから、回転数と磁束の大きさと巻き数に比例します。当然、同じ回転数であれば、磁束が増えれば逆起電力も増加します。

さて、このとき、電源電圧は一定ですから、逆起電力が増加するということは、回転子の逆起電力と電源電圧の差の電圧が減少することになります。すると当然、回転子に流れる電流も減少します。回転子に流れる電流が減少すれば、出力のトルクも減少し、回転数が減少することになります。回転数が減少すれば逆起電力も減少し、回転子の逆起電力と電源電圧の差の電圧が増加することで回転子に流れる電流が増加し、出力トルクが増大します。これが均衡する点で回転を維持していくということになります。