「仕事」カテゴリーアーカイブ

工学教科書 エネルギー管理士 電気分野 出るとこだけ! 読者質問返答

205ページの問2において、問題文では速度m/sが問われているのに、解説では物体の高さhについて解かれています。ご確認よろしくお願いいたします。

仕事率(単位はワット)というのは、一秒間あたりの仕事の量を表すものです。

したがって、この仕事率が持ち上げる高さh(単位はメートル)を求めれば、それは1秒間あたりに持ち上げられる高さ(メートル毎秒)になりますので、おかしい事ではありません。

工学教科書 エネルギー管理士 電気分野 出るとこだけ! 訂正

何故校正時にこんなミスに気付かなかったんだ、という痛恨の指摘がありました…。

63ページの下から2行目の式中2か所

誤:200×10×

正:200×20/√3×

[8]の答えを2000から4000/√3に

[9]の答えを1000から2000/√3に

以上、訂正申し上げます。(なんで電流を10にしてあるんだか自分でも分からん…)

SAT電験3種講座 機械 質問回答(Y-Δ結線の位相差、変圧器の接地)

電験3種の機械のテキスト、P28にて、Y-Δ結線が、「一次側に対して二次側の位相が30°遅れる」とあり、動画では、当たり前とおっしゃられておりましたが、理論テキストを復習してもその記述がなく、根拠がわかりません。その理由についてお教えください。

まず三相交流の大前提として、これは3つの単相発電機を3つの単相負荷に接続している回路になるわけです。そして、本来なら、合計6本の電線が必要になるところを、3本の線で接続していることになります。

Y結線は、その3つの単相交流をY型に接続し、発電機側の中点と負荷側の中点を接続する合計4本の電線となるところを、互いに120度ずつ位相をずらすことで中点に流れる電流がゼロとなり、中点同士を接続する線が不要になってしまう方式です。

Δ結線は、3つの単相交流をΔ型に接続するものです。下図にあるように、電源と負荷を接続する線には、隣の相の電流も重なって流れるため、単相発電機:単相負荷を1:1で接続した場合に比べ、線電流は増加し、単相の場合の√3倍の電流が流れます。

さて、ご質問の件ですが、こちらは次の図をご覧ください。ここでは、二次側を基準にして解説します。

 


二次側に発生する電圧が、V1・V2・V3です。これに対して、一次側はY結線になっているので、一次側巻線に発生する相電圧はVA・VB・VCのようなベクトルになります。
ここで一相分として、V1とVAの関係を考えると、ベクトル演算は平行移動できますから、V1の始点をVAの始点と同じ位置に持ってくることにより、V1に対してVAは30°進んでいることが求まります。つまり、一次側電圧は二次側電圧に対して30°の進み、つまり二次側は一次側に対して30°の遅れとなるわけです。

また、機械のテキストP27~28の「三相交流の変圧方法」で「接地」がよく出てきます。いまいち接地について、なぜ接地しなければならないのか?理解できていません。洗濯機など接地するのは、感電を防ぐためとわかりやすいのですが、変圧器についても同様の理由でしょうか?

電圧というのは相対的な概念です。例えば、乾電池の電圧は1.5ボルトですが、これは「-端子に対して+端子が、+1.5Vの電圧を持っている」という事であって、例えば乾電池の+端子を基準にして考えると、この乾電池は「-1.5Vを発生する電池」と言うことも出来るわけです。

これは変圧器など交流の装置でも全く同じです。例えば、200Vのトランスと言っても、それはトランスの端子の間に実効値で100V(最大値では、±141V)の電圧が発生するという意味ですから、例えばそのトランスと直列に500Vの直流乾電池を接続したとすると、合計では「最小値359V、最大値641V」を発生する電源になるわけです。

このように、電圧は相対的概念ですから、どこか一か所をゼロVとして固定しないと、何ボルトの送電線などということが出来ないことになります。極端なことを言えば、人間が100万ボルトの高電圧!と言っても、雷様から見ればマイナス数百万~マイナス数億ボルトに見えてしまう訳ですから、変圧器の中性点など、全体的に見て平衡が取れる点を地面に接続してゼロVとし、電圧の基準点を決めるために設置している訳です。

SAT電験3種講座 理論 質問回答(コイルに発生する電圧と流れる電流のグラフ)

御質問頂いた点につきまして、改めて整理し直すと、次のようになります。

  • 電池…+の電圧が掛かる端子から電流が外部に流れ出し、他方の端子から戻ってくる。
  • 抵抗…+の電圧が掛かる端子から電流が素子内に流入し、他方の端子から流れ出す。

というように、エネルギーを生み出す電池と、エネルギーを消費する抵抗では、電圧のプラス・マイナスに対して電流の流れが逆になっていることが分かります。これはすなわち、その素子から見て、+端子から電流が流出すれば、その素子は電力が流出、+端子から電流が流入すれば、その素子は電力が流入していることになります。

ここでコイルの電圧と電流のグラフを見てみます。①と③では、電圧と電流が逆方向、②と④では電圧と電流が同方向ですから、①②③④の順に、電圧・電流が抵抗と同じ向き・電池と同じ向き・抵抗と同じ向き・電池と同じ向き・・・・と繰り返していることになります。これはどういうことかというと、コイルは1/4周期ごとに、電池と同じように発電する向きに電圧・電流が発生する状態と、抵抗と同じように電力を消費する向きに電圧・電流が発生する状態を繰り返している訳です。要するに、コイルは1/4周期のうちに流れ込んだ電力を、次の1/4周期で吐き出し、そして次の1/4周期でまた電力が流れ込み、1/4周期で吐き出す…という働きを繰り返している訳です。

なので、疑問で頂いたように、何も実際の電池や抵抗の接続が逆になるわけではありません。コイルを「ある一個の回路素子」と見立てて、そこに発生する電圧や電流に注目すると、このように考えられる、ということです。

サーバ更新準備

最近このブログ(WordPress)なども稼働させているため過負荷気味のサーバですが、OSもいつの間にかObsoleteになって久しいし、ここいらでOSも含めて更新しようと思い立ったのでその記録。

まず、FreeBSD11.0Rをインストール。

1TBのSSDを持ってきてzfsにしてみた。zfsは扱ったことが無いので、これから慣れていかんとなぁ。

freebsd-update fetch

freebsd-update install

でパッチ当て。

/usr/src/以下でmake worldをかまし、make install INSTALLDIR=ごにょごにょとやってjailを構築。

その辺までは良いとして、いよいよjail環境の構築。

従来のように、/etc/rc.confにjailなんちゃらを書き込むのはもうobsoleteだよ!と怒られる。じゃあどうすれば良いかというと、/etc/jail.confに書く。

/etc/jail.confの書式は以前とは違うので注意。man jail.conf する。こんな感じ。

# cat /etc/jail.conf
exec.start = “/bin/sh /etc/rc”;
exec.stop = “/bin/sh /etc/rc.shutdown”;
exec.clean;
mount.devfs;
path = “/home/jail/$name”;
host.hostname = $name;

# each jail
khz {
ip4.addr = 10.100.100.71,192.168.0.71,10.100.100.72,192.168.0.72,10.100.100.73,192.168.0.73,10.100.100.75,192.168.0.75 ;
allow.chflags;
allow.raw_sockets;
}
kemasv {
ip4.addr =10.100.100.10,192.168.0.10 ;
allow.chflags;
allow.raw_sockets;
}

 

今までは、apacheにしろsambaにしろ、基本的には全てソースからコンパイルしていたけれども、依存関係だの何だのでなかなか入らない。

portsを使ってみたところ、まあまあ動くんだけど、やっぱり動かないものもある。

って訳でpkgに戻ってきましたよ、っと

pkg update

pkg install samba44

おおお、ちゃんとsambaが入る(笑)。

起動スクリプトとか設定ファイルの在処がアレだったりするけど、まあ長い旅をしてここに戻ってきたということで良いんじゃないでしょーか。

パッケージを探すときは

pkg search apache

みたいにやればいい。

続く。かも。

SAT電験3種講座 質問対応改善

SATさんの方で、質問対応の専門人員を確保してくださることになりました。

これまで、長いと一週間ほど質問を貯めてしまっていたので、だいぶ状況は改善されるかと思います。もちろん、そちらで回答できない質問については私に回ってくると思いますが、何卒よろしくお願い申し上げます…。

SAT消防設備士講座 質問回答(製図問題、終端抵抗の位置)

平面図の自動火災報知器の設計で終端抵抗の設置場所についてなんですが、問題文に特に指定がなければ、どこの場所に配置してもいいのでしょうか?講義にて説明されていたと思うのですが!
回答よろしくお願いいたします。

おっしゃる通り、特に指定が無ければ、配線がおかしくない限りどのように配置しても問題はありません。したがって、同じ製図問題に対して、正解が複数ある場合もあります。

また、製図試験のワンポイントアドバイスとして、これは採点者が回答を読んで判断していますから、ズバリの正解が分からなくても、出来る限りの説明など記述を書いておくことで、部分点?を付けてもらえる可能性もありますから、諦めることなく臨んでいただければと思います。

SAT電験3種講座 機械 質問回答(電験3種 平成25年 機械 問13 過去問解説 自動制御のブロック線図)

機械H25、問13
フィードバッグ制御についての問題です。
入力と出力の関係がわかりません。

この手の問題は、2入力(V1とD)に対して1出力であり、線形のシステムですから、重ね合わせの原理を用いて計算すると答えを求めることができます。

まず、D=0としてV1とV2の関係を求めます。

どこを1と置いても良いのですが、G1の入力を1とすると、G1の出力はG1、G2の出力はG1G2、したがってV1=1+G1G2です。

つまり、

  • V1=1+G1G2のときV2=G1

になるので、V2/V1=G1/(1+G1G2)からV2={G1(1+G1G2)}V1です。

次に、V1=0としてDとV2の関係を求めます。

V2=1のとき、G2の出力はG2、G1の出力は-G1G2ですから、このときのDは1+G1G2です。つまり、

  • D=1+G1G2のときV2=1

になるので、V2/D=1/(1+G1G2)からV2={1/(1+G1G2)}Dです。

以上2つを足し合わせることで、答えが求まります。

一見、この方法でもV1とDを共に考えて1つの式で答えが求まる気がしてしまいますが、V1とDは完全に独立した入力なので相互作用は発生しません。したがって、入力対出力ごとに式を立てて、それを重ね合わせる(足し合わせる)ことで答えを求めます。

SAT電験3種講座 猫電 質問回答(直流回路の電位差)

誰でも分かる電気基礎講座テキストp44のQ3でa-b間の電圧というのはどこの部分ですか?
どの部分か分かるようにマーキングお願いします。
あと、解答でなぜ最も低い部分を0Vと置くのか、a-b間の電圧で120-100になるのか 全体的に分かりやすい解答をお願いします!

まず、a-b間の電圧については画像を添付しますのでご覧いただければと思います。

もっとも低い部分を0Vとする理由ですが、これは勿論どこを基準電圧と置いても構いません。電圧というのは相対的なもので、物理学的に言って究極的には宇宙の果ての無限遠点をゼロとします。

とはいえ、この回路ではそんな難しいことを考える必要は無く、100Vの電池が2個直列、それに対して20Ωと30Ωの2本の抵抗が直列になっている、というだけの回路と考えれば良いですから、一番下の線を0Vと置くことで、a点は+100V、20Ωの上の点は+200V、そしてオームの法則より20Ωの両端の電圧は80V、30Ωの両端の電圧が120Vということで、b点の電圧は、一番下の線を0Vとした場合に相対的に+120Vである、と考えたわけです。

もちろん、a点が0V、20Ωの上の線が+100V、30Ωの下の線が-100V…というようにa点を基準電位の0Vと考えても、a-b間の電圧差が20Vとなることに変わりはありません。

SAT電験3種講座 理論 質問回答(デジタル測定器の性能)

理論のテキスト(直流電力の測定と誤差)のP88の三行目、「近年は、内部抵抗が非常に大きくて事実上無視できるほどの値を持ったデジタル測定器が主流になっている」とありますが、確かに電圧計は内部インピーダンスが高いほど正確だとわかります。
しかし電流を測定する場合、内部インピーダンスが高いと測定器による電圧降下が大きくなるので、正確な測定ができないのでは?と思いました。講義内容から少し離れた質問ですが、疑問に感じたので質問させていただきます。

御指摘の通り、内部抵抗が非常に高いのが有利なのは電圧計の場合です。もちろん電流計の場合は逆で、内部抵抗が非常に小さい方が有利です。これは説明しなくとも分かっているだろうという前提で、

「内部抵抗が非常に高い測定器が主流なので、性能の良い電圧計が容易に手に入ります(そして電流計の場合も同様に、内部抵抗が低い測定器が手に入るようになりました)」

のカッコ内の部分を省略しておりました。