「平成30年機械」タグアーカイブ

電験3種過去問解説 平成30年機械問4

(1)…正しい。

(2)…正しい。

(3)…誤り。

Y-Δ始動法においては、始動時にY結線とすることで相電圧が1/√3になりますが、P=RI^2より、相電圧が1/√3になれば電力(出力)は1/3となります。従って、始動トルクは1/√3ではなく1/3になります。

(4)…正しい。

(5)…正しい。

以上より、正解は(3)です。

電験3種過去問解説 平成30年機械問3

誘導電動機の三相分の二次入力P2は、二次電流をI、滑りをs、二次抵抗をrとして

  • P2=3I2r/s

の関係があり、トルクTと二次入力P2、同期角速度ωsの間には

  • T=P2s

の関係がありますから、電源周波数が定格値で一定ということから同期角速度ωsが一定であり、トルクが一定ということは、二次入力P2も変わらないことになります。P2=3I2r/sの式から、二次入力と二次抵抗が一定であれば、二次電流Iの2乗と滑りsは反比例するので、滑りが3%から6%になったとき、二次電流は√2倍に増えることが分かります。答えは(4)です。


9月頭、急に涼しくなった時に見事に風邪を引いてしまいました。喉がやられてしまったのですが、9月に入って声を出す仕事を休む訳にもいかず、無理矢理喋ったので喉が死亡中。声が全然出ません…。季節の変わり目、御自愛ください。

電験3種過去問解説 平成30年機械問2

(1)…正しい

(2)…誤り

発電電圧は、ファラデーの電磁誘導の法則より、界磁磁束×コイルの巻数×回転数で求まります。直巻発電機は、界磁磁束が出力電流に比例するため、出力電流を大きく変化させるとそれに伴って界磁磁束が大きく変化し、その結果出力電圧も大きく変化する性質を持っています。したがって、負荷電流の変化に対して出力電圧の変動がとても大きいのですが、磁極が磁気飽和した状態にしてしまえば(=その位大きな電流を取り出してしまえば)、出力電流に対して界磁磁束がほとんど変化しませんから、相対的に出力電圧は安定することになります。したがって記述は誤りです。

(3)…正しい

(4)…正しい

(5)…正しい

電験3種過去問解説 平成30年機械問1

静止状態では、電機子巻線には回転による逆起電圧は発生していません。したがって、純粋に電源電圧÷(巻線抵抗+始動抵抗)の電流が流れます。このとき、200Vの電源電圧に対して100A流れたということは、巻線抵抗+始動抵抗=2Ωですから、外部に接続した始動抵抗は1.5Ωです。

この状態で回転が上がり、電機子巻線に逆起電圧が発生して電機子電流が50Aになったとき、(巻線抵抗+始動抵抗)での電圧降下は50A×2Ω=100Vですから、電機子の逆起電圧は200V-100V=100Vであることが分かります。

この運転状態から、始動抵抗を変化させて、「電源電圧200V、逆起電圧100V、電機子電流100A」としたいので、巻線抵抗+始動抵抗は「100Aの電流が流れたときに、200V-100V=100Vの電圧が発生」すればよいことになります。この抵抗値は1Ωですから、電機子巻線抵抗0.5Ωを引いて始動抵抗は0.5Ωと求まります。答えは(4)です。