SAT電験3種講座 理論 質問回答(抵抗とコイルの組み合わせ回路の計算・誤植訂正)

理論編P.44の回答が間違っているように思います。また、解説をお願いします。

ご指摘いただき有難うございます。

まず、例題図中の「5Ω」はミスプリントなので無視してください。

次に、解答中の誤植ですが、

誤 37.5×(0.6-j0.8)=37.5-j30[A]

正 37.5×(0.6-j0.8)=22.5-j30[A]

となります。また、6行目の√計算中の37.5も22.5が正しいものとなります。

  • 問題の解説

誘導性負荷の中身は、抵抗とコイルの組み合わせ回路となっています。ここでは、抵抗とコイルが並列に接続されているとします。

(負荷の中身が、抵抗とコイルの並列か直列かは問題に記述されていませんが、実は直列・並列は相互に変換できますので、都合の良いように解釈してしまって構いません。ここでは並列と考えると考えやすいので、並列として考えます。)

抵抗は、印加される電圧に対して電流が同位相。コイルは、印加される電圧に対して電流が90°遅れて流れます。この位相差のある2つの電流の合成値が37.5Aですから、抵抗に流れる電流をIR、コイルに流れる電流をILとすると、IRの2乗+ILの2乗のルートを取った値が37.5Aであり、かつ力率が0.6ですから、「sinの2乗+cosの2乗は1」であることを利用し、IR:ILは0.6:0.8となります。

したがって、37.5×0.6=22.5AがIR、37.5×0.8=30AがILと分かります。

さて、外部にRを追加した場合、電源から見ると有効電流IRが、外部抵抗によって増加したように見えるため、この抵抗に流れる電流をxとした場合、(22.5+x)の2乗+30の2乗のルートを取った値が50Aであることから、逆算してxを求めると17.5Aが求まり、あとはオームの法則によって抵抗は8Ωであることが導き出されます。

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