電験3種過去問解説 2019年理論問12

高校物理の力学の基礎の問題です。

電界Eの中でqクーロンの点電荷が受けるクーロン力は

  • F=qE

で求められます。このときの点電荷の加速度は、運動方程式より、

  • a=F/m=qE/m

となります。点電荷はこの加速度を受けて右側に運動します。

初速度v0、加速度aの物体のt秒後の変位は、

  • x=vot+(1/2)at^t

ですから、これにv0=0、a=qE/m、そして点電荷の変位x=d/2を代入することでtが求まります。これを求めると、

  • d/2 = qEt^2/2m
  • → t^2=md/qE
  • → t=√(md/qE)

となり、答えは(1)となります。

「電験3種過去問解説 2019年理論問12」への2件のフィードバック

  1. 自分の解き方は間違ったのですが、何が悪いか分からず、教えて頂ければと思います。
    運動エネルギーをもって解きました。
    電場E、距離d/2、電荷q
    よって、W=q・E・d/2
    この時の、運動エネルギーはE=1/2mⅴ^2
    この二つが等しいことから、
    q・E・d/2=1/2mⅴ^2
    よって、ⅴ=√qEd/m

    1. コメントありがとうございます。
      書き込み頂いた式は、(d/2)に達したときの速度vを求めています。
      出題では、「極板の中央に達するまでの時間t」を求めよ、とありますので、求める値を勘違いされているようです。

      ちなみに、極板の中央に達したときの速度は、その式で正しく求まっています。この後、

      v=v0+at

      の式を用いて、

      √(qEd/m)=0+(qE/m)・t

      とし、ここからtを求めると正解と同じ値になります。

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