電験3種過去問解説 2019年理論問4

電気回路に置き換えると、「電池に抵抗体をつないだら電流が流れました。抵抗体の抵抗率はいくらですか」程度の簡単な問題です。

まず、磁気回路における起磁力は、コイルの巻き数×コイルの電流です。したがって、8000×0.1=800となります。単位はアンペアターン(電流×巻数)です。

次に、磁路の抵抗を求めます。これは電気回路における抵抗体の式

電気抵抗値=抵抗率×(抵抗体の長さ÷断面積)

と全く同じです。ただし、電気回路では抵抗率(数値が大きいほど電気抵抗が大きい)を用いるのに対し、磁気回路では透磁率(数値が大きいほど時期を通しやすい=磁気抵抗が小さい)を用いるので、

磁気抵抗値=(1/透磁率)×(磁性体の長さ÷断面積)

で求めます。

電気回路における電流は、磁気回路では磁束です。ただし、この問題では磁束密度で与えられていますので、磁束密度×断面積で正味の磁束の値を計算します。(人口密度は単位面積当たりの人数の値なので、それに全体の面積を掛ければ全体の人口が求まるのと同じ理屈です)これを計算すると、磁束φは、

φ=1.28×1×10^-4

となるので、あとはオームの法則を用いて、

800÷(1.28×1×10^-4)=(1/μ)・(0.2/1×10^-4)

が成立することから、μの値を計算すると3.2×10^-4が求まります。答えは(5)です。

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