平成29年度電験3種問題解説・機械問16

【解答】(1)(4)

(a)

図のT1とT2は、サイリスタが互いに逆方向に並列接続されているもので、双方向サイリスタと呼ばれ交流電力の制御に用いられます。

サイリスタは、ゲート電流で導通開始点を制御できるダイオードとして振舞いますから、負荷が順抵抗の場合は波形1となります。

誘導性負荷の場合、負荷に発生する電圧vLは負荷電流iLに対して90°遅れ位相となりますから、例えば波形2の2つ目の点弧点直前のように、電圧波形は電流波形よりも遅れた波形になります。したがって、誘導性負荷の場合は波形2となります。

(b)

与えられた式にαを代入して計算するだけです。但し、設問が「負荷の抵抗で消費される交流電力」は何倍になるか、と聞かれている点に気を付けてください。

従って、負荷の抵抗に与えられる電圧の実効値が0.953÷0.707≒1.35倍となるので、消費電力は1.352≒1.82倍と求まります。

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