平成29年度電験3種問題解説・機械問12

【解答】(4)

電動機の機械的出力は、仕事の単位で考えるとトルク×角回転数で求めることができます。この回転運動をロープと滑車などで直線運動に変換すると、力学的な仕事は力×距離となります。エレベータなどの鉛直方向の運動体を引き上げるとき、位置エネルギはmghで求められますから、単位時間にした仕事は速度に比例し、トルクは一定であることが分かります。

空気や水などの流体を搬送する場合は、それらの流体に運動エネルギmv2/2を与えることになります。したがって、必要となるトルクは速度の2乗に比例します。

電動機に羽根を設けて送風する場合、空気の流量(体積)は、羽根の断面積×風速で求められますから、風量と風速は比例します。風量と空気の質量は比例しますから、空気に与える運動エネルギがmv2/2であることを踏まえると、電動機に必要な電力は速度の3乗に比例することが求まります

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