SAT電験3種講座 機械 質問回答(電験3種 平成28年 機械 問2 過去問解説 鉄機械・銅機械の定義とその性質)

28年度の過去問に取り掛かっていますが問2で鉄機械と銅機械の違いがあやふやな人はしっかり復習するようにとの先生のコメントがありました。テキストやDVDではそのような講義はしていなかったと思うのですが、見落としておりましたらどこで解説していたかご教示お願いします。

私只今出先におりまして、ビデオの中のどの辺りで喋ったかどうなのか定かでなくて申し訳ございません。

鉄機械と同機械の意味ですが、これはこの出題にある通りに覚えて頂ければ結構です。

磁界から電気を発生させるのはファラデーの電磁誘導の法則に従いますが、電磁誘導の法則によると、発生電圧は磁束密度とその速度(時間的変化の大きさ)、そして磁束を電線が貫く面積に比例します。より端的に言うと、発電機の回転数、界磁磁束の大きさ、そしてコイルの巻数に比例するわけです。

発電機の回転数を変えると発電周波数が変わってしまうのでこれを一定とすると、高い電圧を得るためには磁束を増やすか巻数を増やすかのどちらかということになります。磁束を増やすためには鉄心を太くしなければいけませんから、鉄心を太くして磁束を増加させ、比較的少ない巻線で発電電圧を得るのが鉄機械、逆に比較的細い鉄心の少ない磁束で、巻線を増やして発電電圧を得るのが銅機械です。

鉄機械は、巻線が少ないので抵抗分が小さく、出力電流を取り出しても電圧降下が小さいほか、物理的に鉄心の量が多いということは力学的な慣性が大きく、外乱に対して回転数の変化が小さいという特徴を持ちます。これも、出力変動に対する発電機の安定性に寄与します。欠点は、物理的に巨大になり、回転数も余り増やせない、そしてコストが高いという点です。

銅機械はその逆で、比較的軽量ですが電圧降下が大きく、安定性も相対的に低い、ということになります。高速回転で用いるタービン発電機が銅機械に適しています。

コメントを残す