SAT電験3種講座 機械 質問回答(電験3種 平成27年 機械 問5 過去問解説 同期発電機の三相短絡曲線グラフ)

機会の平成27年問5のグラフの意味しているところを、もう少し詳細に教えて頂けませんでしょうか?

このグラフは、同期発電機の特性を表す典型的なグラフです。

同期発電機は、直流電流で励磁した回転コイルの周囲に発電コイルを置き、その発電コイル(幾何学的位相差が120°)から三相交流を取り出す、という構造になっています。

従って、同期電動機の特性は、大きく分けると

  • 回転コイルの励磁電流
  • 回転コイルや発電コイルの巻数
  • 発電コイルの巻線の抵抗
  • 発電コイルの巻線のリアクタンス

によって決定されることになります。それぞれの値が発電機の特性に与える影響は、

  • 回転コイルの励磁電流…大きくすると磁束が増え発電電圧が増加する
  • 回転コイルや発電コイルの巻数…多いと発電電圧が増加する
  • 発電コイルの巻線の抵抗・リアクタンス…小さいと負荷接続時の電圧硬化が小さくなる

ということになります。したがって、発電機の特性を知るためには、これらの値を求めることが重要となります。

出題のグラフのA曲線は、回転コイルの励磁電流に対する、無負荷時の発電電圧を示すものです。コイルの発電電圧はファラデーの電磁誘導の法則に従いますから、本来は励磁電流に対して発電電圧は直線になるはずですが、現実問題としては鉄心の磁気飽和特性などにより、ある程度以上は頭打ちになる性質を持っています。この特性は無負荷時ですから、発電コイルの巻線抵抗・リアクタンスの影響は含まれず、純粋に発電の特性を表しています。

出題のグラフのB曲線は、発電コイルを短絡したうえで励磁電流を増加させたときの、励磁電流に対する短絡電流を表すグラフです。

これらより、励磁電流を一定にした場合の発電電圧を、同じ励磁電流時の短絡電流で割ることにより、発電コイルのインピーダンスを求めることができることになります。従って、VnをInで割れば巻線のインピーダンスが求まることになります。

しかし、これで巻線のインピーダンスを求めることはできません。何故なら、発電機の定格電流Inに対して、短絡電流Isはそれを上回っていることになり、これは正しい運転状態ではないからです。また、具体的な巻線のインピーダンスを何Ωと求めることは余り重要ではなく、それよりも定格運転時(例えば200V1000VAの発電機であれば、出力電圧200V、出力電流10A)において、負荷のインピーダンス(200V1000VAであれば、20Ω)に対して、発電機内部の発電コイルの巻線インピーダンスが何割くらいの値になるか、という数値の方が重要です。これにより、負荷を接続した場合の端子電圧降下割合を求めることができるわけです。

この値を百分率インピーダンス(百分率同期インピーダンス)と呼び、無負荷で定格電圧を発生させる励磁電流を、短絡で定格電流を流す励磁電流で割って求めます。従って、正解は(5)ということになります。

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