SAT電験3種講座 猫電 質問回答(直流回路の電位差)

猫電(電気基礎)P44のQ3の解法がよくわかりません。電源の向きが回路に与える影響がイメージできず、回路が読めません。この手の回路を読み解く問題を理解する方法を教えてください。

まず、電圧というのは相対的なものであるということと、まず最初は回路中、電流が流れない部分は無視しても構わない、ということをご理解いただければと思います。

例えば、乾電池は1.5Vの電圧を発生させますが、これは「-極に対して、+極は相対的に+1.5Vの電圧を持つ」ことを意味します。そして、-極を基準(=ゼロV)として考えた場合、+極は+1.5Vということになります。

しかし、+極を基準にして考えると、「乾電池は、-1.5Vの電圧を発生させる」と言うこともできます。このように、電圧はあくまでも相対的なものですから、どこを基準に置くかで数値は変わってきます。

次に、電流が流れる部分についてですが、この回路は、「上の100Vの電池の+極~20Ω~30Ω~下の100Vの電池のー極~下の100Vの電池の+極~上の100Vの電池のー極」という部分が閉じた回路になっているため、電流はこの部分にのみ流れることになります。この部分だけを取り出して考えると、単に「100Vの電池が2個直列になっているものに、20Ωと30Ωの直列抵抗が接続されている」だけの回路であることが読み取れ、したがって流れる電流も200V÷50Ω=4Aと求まります。

さてここで、左側にアース端子が接続されている理由ですが、これは暗黙のうちに、「ここの部分を設置してゼロVという事にするよ」という印です。したがって、上の100Vの電池の+極は+100V、下の100Vの電池のー極はー100V、b端子が接続されている部分は+20Vとなります。

なお、同じ問題に対する回答

http://wp.khz-net.co.jp/?p=974

もご覧いただければより理解しやすいかと思います。

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