SAT電験3種講座 電力 質問回答(電験3種 平成26年 電力 問7 過去問解説 電圧降下の計算)

電力の過去問(H26、問7)での解説についてです。解法は以下の通りになりますが、

電圧変動率ε=pCOSΘ+qSINΘ=(0.9×0.85+0.5×√1-0.85²)=1.03

(p/0.85)/6600=6600×0.05よって、P=1800KW

この解法の下記点についてです。

(p/0.85)/6600←この部分

P/0.85は、皮相電力ですが、それを6600で割ると何が求まるのでしょうか?説明だと負荷の電力とありましたが、答えのP=1800KWから計算すると(1800/0.85)/6600=0.32となります。それからすると、負荷の電力ではなく、負荷端子電圧に対しての割合?になるのでしょうか?

 

電圧降下は、抵抗とリアクタンス、そして線電流によって発生しますが、これらはもちろんベクトルであり角度差を持っているので、別個に計算してベクトル和を求める必要があります。しかし、厳密な計算でなければ簡易式Pcosθ+Qsinθrcosθ+xsinθで近似できます。

ここで線電流を求めるために、皮相電力を電圧で割って線電流を求めています。この線電流に対してPcosθ+Qsinθrcosθ+xsinθを掛けることでベクトル和としての電圧降下を求める、という順序になっているわけです。

以上をまとめると、

  1. P/0.85で皮相電力を求める。
  2. 皮相電力を電圧で割って線電流を求める。
  3. 線電流と線のインピーダンスの積が電圧降下なので、線電流×(pcosθ+qsinθ)を求める。
  4. その電圧降下を6600×5%=330Vと置いて逆算することでPを求める

という順序となります。

(2018/8/14訂正、rcosθ+xsinθとなるべきところをPcosθ+Qsinθなどと誤っておりました…。)

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