「力率1/√2の誘導性負荷」ということから、負荷は絶対値が等しい抵抗とリアクタンスを持ったコイルの直列と分かります。(例:10+j10[Ω])
ここで、V2を基準にして考えると、誘導性で遅れ力率1/√2ということから、回路に流れる電流はV2に対して遅れ45°であることが分かります。
この回路電流をIとすると、負荷に対して直列に挿入されているR+jωLに発生する電圧は、「R=ωL」という条件よりIに対して進み45°の電圧が発生していることになります。つまり、V2を基準にすると、負荷に対して直列に挿入されているR+jωLに発生する電圧は位相差無し(V2と同位相)だということが分かります。
したがって、V2に対して同位相の電圧を足したところで位相はV2と同じですから、V1とV2の位相差はゼロとなります。答えは(1)です。
なお別の考え方として、もしこの回路でV1とV2の位相差がゼロ以外の値だったとすると、このようなRとLを何個も直列に挿入してしまえば、電源と負荷の間の位相差がどんどん変化していってしまうことになります。これはおかしいので、位相差はゼロしかないことが直感的に求まります。
(分布定数回路として考えれば「RとLを何個も直列に挿入してしまえば、電源と負荷の間の位相差がどんどん変化していってしまう」ことが正しくなりますが、ここでは集中定数回路なのでそういう面倒な話ではありません)