SAT電験3種講座 理論 質問回答(電験3種 平成25年 理論 問7 過去問解説 RC直列回路のインピーダンス計算)

理論 問7で答えが、20A×1.2倍=24A になるのになぜ、(4)24.0ではなく (3)21.2が正解になるのでしょうか?

この問題は、「4Ωの抵抗とCファラドのコンデンサを直列にした回路」である点がポイントです。もし抵抗がなく、純粋にコンデンサのみであれば、単純に20A×1.2倍になりますが、抵抗は電源周波数が変化しても値が変わらないため、きちんとRC直列回路のインピーダンスを求めなければいけません。

50Hz100Vの電源に対して20Aの電流が流れたということは、RC直列回路のインピーダンスは5Ωです。

抵抗が4Ωであることが分かっているので、このときのコンデンサのリアクタンスをXとすると、

  • √(4^2+X^2)=5

ということになり、両辺を2乗して

  • 16+X^2=25

ですから、X^2=9よりX=3Ωです。

さて、コンデンサのリアクタンスは1/(jωC)ですから周波数に反比例します。したがって、50Hzで3Ωのリアクタンスを持つコンデンサは、60Hzではその1/1.2、つまり2.5Ωのリアクタンスとなります。

以上より、60Hz時のRC直列回路全体のインピーダンスは、

  • √(4^2+2.5^2)≒4.72Ω

ですから、このとき回路に流れる電流は、

  • 100÷4.72≒21.2A

と求まります。

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