SAT電験3種講座 機械 質問回答(電験3種 平成26年 機械 問16b 過去問解説 直流チョッパによる回生制動)

平成26年度機械問16(b)についての質問です。

*Q1をオフにしてQ2オンオフ制御し電機子電流の向きを(a)の場合と反対にし、直流機に発電動作(回生制動)をさせることができるということですが、この回生制動と電流の向き、ダイオードの働き、電機子電圧をもとめる200×1.6/2.0=160vの意味が分かりません。図を使って説明していただけるとありがたいです。よろしくお願いします。

この問題は、「Q1をオフにしてQ2を制御」し、「直流機に発電動作」をさせていることから、回路図からQ1を取り去ってしまい、発電機であるMから平滑リアクトルを介して、スイッチQ2と、電源200Vに向けてダイオードが入っている回路と見なすことができます。なお、この動作の場合、Q2と並列に入っているダイオードは特に仕事をしないので(電流が流れることはないので)取り去ってしまって結構です。

このとき、もしQ2が完全にオフを保っていれば、発電機Mの出力端子電圧が200Vを超えた場合、ダイオードを介して200Vの電池側に電流が流れ出すことが分かります。つまり、どれだけ発電しても200Vより端子電圧が上がることは無いわけです。

次に、仮にQ2が完全にオン(短絡)を保った場合、Mの出力は平滑リアクトルを介して短絡されることになります。コイルは直流に対しては抵抗がゼロになることから、これはMの端子は常に短絡されて0Vを保つであろうことが分かります。

以上の事から、Mの端子電圧は

  • Q2が完全にオフの場合Vは200V
  • Q2が完全にオンの場合Vは0V

となり、ON-OFFを繰り返せばその比率に比例した電圧になるであろうことが推測できると思います。

ここでスイッチング周波数が500Hzより一周期は2ms、そしてオンになっている時間が0.4msということはオフになっている時間が1.6msですから、200V×(1.6/2)=160Vという答えが求まります。

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