SAT電験3種講座 理論 質問回答(テブナンの定理の活用方法)

テブナンの定理について質問があります。

理論 テブナンの定理P26-P27

① テブナンの定理でDVDで説明がありましたP26の例題ですが、切り離した60V-40Ω-40Ωの回路は、抵抗が直列でそれぞれの40Ωの抵抗にかかる電圧は30Vで電流が0.75A流れている。

はい、その通りです。

② ショートさせた回路は抵抗が並列になるので、それぞれ40Ωの抵抗に60Vの電圧がかかっていて、全体では3A流れているが、分流しているので、60/40=1.5Aの電流が40Ωの抵抗には流れている。

これは27ページの真ん中の図のことかと思いますが、ちょっと解釈がおかしいようです。

ショートさせた回路は、60V-40Ωー40Ωの2つ目の40Ωを完全に短絡してしまい、その時に流れている電流を考えれば良いわけですから、60V-40Ωー0Ωという回路に流れる電流は1.5A、という事になります。

③ 簡単にした等価回路ですが、20Ωはショートさせた時の並列の合成抵抗。電圧の30Vは、(直列の40Ωにかかっていた30Vは理解できます。)ショートさせた部分には電流が素通しで流れるので、ショートさせた近くの40Ωの抵抗には、電流が流れない。よって、残りの40Ωの電圧が30Vなので、簡単にした等価回路の電圧は30Vである。

結果的にはそういう事になります。

テブナンの定理は、「ある2端子を取り出し、その端子を開放したときの電圧と短絡したときの電流から、それと全く同じ挙動を示す1個の電圧源と、1個の抵抗に置き換えることができる」というものですから、上記のように「開放したら30Vが発生し、短絡したら1.5Aが流れる」のと同じ状況を作り出せばいいわけです。これは、30Vの電圧源と、20Ωの直列抵抗という事になります。

④ テブナンの定理は、P20の例題には使用できない。

適用出来ないわけではありませんが、5Ωを開放したとき、その両端に発生する電圧を求めるとゼロVになってしまいますから、その時点で回路全体の挙動が決定されてしまうため、「1個の電圧源と1本の直列抵抗に置き換え」るまでもない、ということになります。

と理解していますが、大丈夫でしょうか?どこの電圧と、どこの抵抗を使用すれば、簡単な回路になるのかが、きちんと理解ができません。

テブナンの定理は、複雑な線形回路網を単純な回路に置き換えるというものです。そのため、回路中から2端子を取り出し、その挙動から1個の電圧源と1個の抵抗に変換しているわけです。

どのように適用するかは問題によるのですが、抵抗の組み合わせ回路についての過去問を解いていけば比較的容易に勘所は分かるのではないかと思います。

「SAT電験3種講座 理論 質問回答(テブナンの定理の活用方法)」への2件のフィードバック

  1. 回答ありがとうございました。説明を読んで、今まで理解できかった事「ある2端子を取り出し、その端子を開放したときの電圧と短絡したときの電流から、それと全く同じ挙動を示す1個の電圧源と、1個の抵抗に置き換えることができる」が理解でき一歩前に進みました。その応用は過去問を何問か解いていかないとわからないとは思いますが、今迄のもやもやの気持ちが晴れた感じで、嬉しくなりコメントさせて頂きました。これからもまたお世話になると思いますがよろしくお願い致します。本当にありがとうございました。

  2. コメントありがとうございます!
    私の元に届いた質問回答については、基本的にこのサイトにもアップしていきますので、他の回答も参考にしていただければ幸いです。

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