機械のテキストP54~55の「28 論理演算とブール代数」の例題にて、動画では、その後以下の問Bを解説していました。
(X+Y+Z)・(X+ NOT Y +Z)・(NOT X +Y+Z)の和積形式で簡略化する問題
Z=1のとき、必ず1になるので(1)、(4)になるまでは、理解できましたが、Z=0のときの解説が理解できませんでした。Z=0のときの解説を詳しくお願いできますか?
(1) (X+Z)・(NOT Y+Z)
(4)(X+Z)・(Y+Z)
ブール代数の計算は(ブール代数に限らず、普通の計算式でも同じですが)、例えばX・Y・Zの3つの変数があったとすれば、色々なX・Y・Zの組み合わせに対して同一の答えが出る式を求めれば良いわけです。
X・Y・Zはそれぞれ1か0を取るので、X・Y・Zが取る値の組み合わせは全部で8種類です。これを一気に考えるのではなく、この問題では式の中のZに注目して、
- Z=0のとき、X・Yの組み合わせに対する答え
- Z=1のとき、X・Yの組み合わせに対する答え
の2つに分けて考えることにより、それぞれ高々4つの組み合わせを考えるだけで済むようにしたわけです。
さて、Z=0の時についてですが、Z=0ということは、
- Zと何かを掛けた値は常に0
- Zと何かを足した値は、常に「何か」の値
になるので、それを念頭に置いて考えると、
(X+Y+Z)・(X+ NOT Y +Z)・(NOT X +Y+Z)
は
(X+Y)・(X+ NOT Y )・(NOT X +Y)
となります。
解答の選択肢も同様にして考えると、
(1) (X+Z)・(NOT Y+Z)
はX・NOTYとなり、
(4)(X+Z)・(Y+Z)
はX・Yとなります。
ここで、
(X+Y)・(X+ NOT Y )・(NOT X +Y)について、X=1とおくと、1・1・Y=Y
となり、
X・NOTYは1・NOTY=NOTY
X・Yは1・Y=Y
ですから、合致するものは(4)となる訳です。
このように、ブール代数は変数がたかだか1と0の2種類しかとらないことを利用し、どれかの値を決めてしまって残りの値を代入して答えを求めることにより、答えを見つけることができます。ブール代数の公式を利用してきちんと数式を展開して結果に至る方法に比べると、このような方法は邪道かもしれませんが、電験3種の試験ではそれほど複雑な問題は出ないことから、実際問題としてこのようにして解くのはアリだと思います。
わかりやすく解説ありがとうございました。理解できました。
ご丁寧に有難うございます!