SAT電験3種講座 理論 質問回答(電験3種 平成21年 理論 問16 抵抗のΔ-Y変換)

理論P34例題についてですが、解説のデルタ部分をスターにした図で、なぜR/3Ωになるのかがわかりません。またデルタからスターへの変換の仕方がよくわかりません。よろしくお願い致します。

Δ-Y変換あるいはYーΔ変換というのは、抵抗3本がΔ型に接続されている回路とY型に接続されている回路がある場合、その3端子から内部を見た挙動が全く同じに見えるΔ回路とY回路が存在し、それらを相互に変換することができる、というものです。

一例として、例題の前に描いてあるΔ回路やY回路の図について考えます。

もし、仮に30Ωの抵抗3本がΔ型に接続されている場合、a-b端子(もしくはb-c、a-cのいずれでも良い)を外部から見た場合の抵抗値を考えます。

これは、30Ωの抵抗と、a-c-bという経路で30Ω2本が直列に接続された60Ωの抵抗が並列に接続されているように見えます。したがって、a-b間の抵抗値は、並列の計算式を用いて20Ωと求まります。

つまり、30Ωが3本のΔ型回路は、どの2端子間を見ても20Ωに見えるわけです。

次に、Y型回路を考えます。Δ型回路と同様に端子a-b間の抵抗値を求めると、これは端子a-R-中点ーR-bのように、抵抗2本が直列になっている回路に見えます。ということは、端子a-b間、b-c間、c-a間、いずれも2Rの抵抗値を持ちます。

ここでΔ型回路と対比して考えると、R=10Ωであれば、どの端子間も20Ωに見えることになります。

つまり、10Ωが3本のY型回路は、どの2端子間を見ても20Ωに見えるわけです。

以上のように、Δ回路をY回路にする場合、抵抗値は1/3になることが分かります。これを使って、Δ回路の一素子RをR/3に変換してY型にすることで回路を簡略化し、求めやすくしているのが例題の解き方です。

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