SAT電験3種講座 理論 質問回答(電験3種 平成26年 理論 問15(b) Δ型回路とY型回路の変換とコンデンサによる力率改善)

H26、理論、問15(b)誘導性リアクタンスを求める問題です。
DVD講義の中で、全体抵抗を求めて、リアクタンスを算出するとありました。手順通りに計算すると、

  • 全体抵抗=300V÷12.5A=24Ω
  • X÷|Z|=sinΘ

より、

  • X=0.8×24=19.2Ω

となります。答えは30Ωとなりますので、計算過程が間違っていると思います。他の解法ならわかるのですが、上記方法での解法がわかりません。

まず、

  • 全体抵抗=300V÷12.5A=24Ω

これは正しいです。もっとも、RとXの並列なので、全体「抵抗」ではなく「インピーダンス」です。

  • X÷|Z|=SINΘ

ここが違います。

RとLやCの直列回路であればそれで正しいのですが、並列回路というのがミソです。並列回路は、抵抗やリアクタンス、インピーダンスではなく、逆数であるアドミタンで考えます。

コイルのサセプタンスは(1/X)、抵抗のコンダクタンスは(1/R)、RL合成でのアドミタンスは(1/24)ですから、

  • 力率は(1/R)÷(1/24)
  • 無効率は(1/X)÷(1/24)

で求められます。
ここに値を代入すると、

  • (1/X)÷(1/24)=sinθ=0.8

ですから、

  • (24/X)=0.8

となり、

  • X=24/0.8=30

と求まります。

「並列なので、逆数で考える」というのが慣れないと少し難しいですが、計算自体難しくないですので、慣れていただければと思います。

コメントを残す