電験3種過去問解説 2019年理論問3

磁気回路の問題はとっつき難くて難しいと感じますが、冷静に考えると難しい問題ではありません。

ヒステリシスループのグラフは、横軸に電流による磁界、縦軸に磁性体の磁束密度を取っています。したがって、コイル電流が最大の点は2です。

コイルのリアクタンスはjωL=j×2×π×f×Lですから、コイルにかかる電圧が同じであれば、周波数が低下すると電流は増加します。その際、ヒステリシスループ上の点2は、電流の増大に伴ってさらに右に移動するはずです。したがってヒステリシスループはさらに左右に伸びることになり、面積は大きくなります。この時点で正解は(2)です。

周波数が一定で電源電圧が低下した場合、コイルのリアクタンスは一定ですから、コイルに流れる電流も減少します。すると、上記とは逆になってヒステリシスループの面積は減少します。

コイルの電流が一定の場合、磁性体に与えられる磁界の大きさ自体は変わりませんから、ヒステリシスループの面積自体はほぼ変わりません。

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