SAT電験3種講座 理論 質問回答(電験3種 平成24年 理論 問10 RLC回路のアドミタンス計算)

平成24年過去問問10について質問です。私はアドミタンスと聞いただけで思考停止してしまいます…

アドミタンスと聞いただけで苦手意識が出てしまうという感覚は、私も良く分かります。電気回路において、電圧を電流で割った抵抗という概念は比較的素直に理解できます。しかし、抵抗の逆数のコンダクタンスや、インピーダンスのの逆数のアドミタンスは、概念がつかみにくく理解しにくいものです。今自分が扱っている値はどんなものであるか、をきちんと把握しつつ慣れていくしかないでしょう。

この問題の場合、10MHzと凄く高い周波数が出てくる為、Xc=1/2πfCより、並列回路の一つにもの凄く小さな抵抗がある。という事は C、L、R2の合成抵抗はほぼゼロと考え、I10MHz=V/20と考えました。

全く問題ありません。もちろん厳密には計算して求める必要があるのですが、

  • 10MHzは非常に高い周波数だから、コンデンサはほぼ電流を素通し

という感覚を持っているのか、それともいちいち計算しないと数字が出ないのかでは、問題を解くスピードも違ってきます。真面目に計算するだけではなく、できれば見た瞬間に出題者の意図をつかむ事ができるのが大切ですが、この問題はその好例です。

回路の並列共振周波数1/2π√(LC)を計算すると10Hzになります。従って10HzではR1とR2の単なる直列回路、10MHzではほぼR1だけの素通し回路になりますので、電流比を求めると1:2.5、したがって答えは(1)ということになります。

個人的に複雑な計算を素早く要領よく計算出来る自信が全くありません…電験3種の場合、極力計算を避ける考え方でも何とかなるでしょうか?

電験3種の試験において、計算問題の比率は思ったほど高くありません。もちろん計算を全くなしでは合格はできませんが、複雑な計算は後回しにしても十分合格の可能性はあります。この問題の場合を例にとると、

  • 並列共振の周波数を求める式(1/2π√(LC))
  • 10MHzではコンデンサーはほぼ素通しであること

の2つが分かれば、すぐに答えが求まります。

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