SAT電験3種講座 理論 質問回答(電験3種 平成24年 理論 問2 過去問解説 電位の連続)

平成24年度問2について質問です。

選択肢1.2.4の位置PやQの電位についてよく分かりません。位置PやQとは、ε0の領域とε1の領域の、どちらに含まれている位置なのかを厳密に考える必要はありますか?

コンデンサの性質は、極板に溜まった電荷によって誘電体内の電荷が引き寄せられるor反発することだと思うので、プラスに帯電している部分を電位が高い・マイナスに帯電している部分を電位が低いと呼ぶとしたら位置PやQは厳密にはどちらの領域内の位置なのかを考える必要があるのでは?と思いました。

考え方が間違っているとしたらどこが間違っているのかも教えて頂ければと思います。よろしくお願い致します。

PとQの位置は、どちらの領域に含まれているかで値が不連続に変わることはありませんから、厳密に考える必要はありません。これは何故かというと、電位は不連続になることはなく、連続であるからです。

電位というのは、

「電界に逆らって(あるいは、電界によって引き付けられる力に対抗しながら)宇宙の果てから1クーロンの電荷を1個、その場所まで持ってくるときに必要な力と距離を積算したもの」

です。遠くにあるうちはほとんど力は要りませんが、近付いてくるにしたがって電界からクーロン力を受けるようになります。この力と動かした距離を掛け算し、足し合わせたものが電位です。

このとき、媒質が異なる点を境にして受ける力が変化するようなことがあったとしても、その「力×距離」の結果が不連続に飛ぶことはあり得ません。したがって、誘電体が違う媒質の境界面の外側と内側を通過するときも、電位は連続となります。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です